「爆発物処理班の遭遇したスピン」佐藤究(著) 講談社
こんにちは、ちわぷ〜です!
今まで何となく苦手で、特定の作家さんの作品以外は敬遠してきたハードボイルドというか、バイオレンス?というジャンル…
怖いお化けと怖い人間が出てくる物語がどうも苦手で…
寝る前に読むと「仁義なき戦い」の登場人物達が見守る中、パンチパーマ姿の田中邦衛さん(ワンピースの黄猿のモチーフになってる方)
と、将棋をして、王手を掛けて詰ませてしまい、
「まだ私が考えてる途中でしょーが!」と北の国の吾郎さんさながらに逆ギレされる…
という夢を見て、夜中に起きて眠れなくなってしまったトラウマがあるので、なんとなく避けてました(汗)
横道にそれてしまいましたが、
「テスカトリポカ」という作品が直木賞を受賞して興味を持った作家さんがいたのですが、あらすじを読む限りギャングさMAX!といった感じで…
いつかいつかと思いつつ、まだ読めてません(><)
その作家さんの短編集がある事を知り、バイオレンスでも短編ならいけるかも知れない!と思って手に取ってみたところ…
衝撃の面白さでしたので、これはご紹介したい!と思いました☆
毎日読書をしておりますが、今年読んだ作品の中で、ベスト5に入る面白さでした!
あらすじ
東京オリンピックを控え、テロに対する緊張感が高まり、訓練に熱が入る爆発物処理班の面々。
ある日、鹿児島の小学校に爆破予告が入り、そして次は鹿児島の繁華街にある酸素カプセルに爆発物を仕掛けたとの犯行声明が出される。
そして、そのカプセルの中では官僚が睡眠しており、カプセルを開けた途端に起爆する仕組みになっていた…
官僚が目覚める時間は刻一刻と近づいている…
解決策を模索しているところへ、今度は同じ爆弾が沖縄の米軍基地にも仕掛けられている事が判明され…
上記、表題作の他、味わいの異なる全8作品を収録。
圧倒的なオリジナリティ溢れる珠玉の短編集
ミステリーあり、SFあり、ちょっと背筋の凍る物語もあり、海外を舞台にした作品もあり…
短い短編の中に面白さがギュっと詰まって、ノンストップで全力疾走してる様なスピード感溢れる作品の数々でした!
一本一本に圧倒的なオリジナリティがあって、佐藤先生にしか書けない!と思わせるオンリーワンな世界観で、目の肥えた読書好きも唸るのではないかと思います!
そして、一本一本の作品の余韻がスゴイ!
まるで面白い長編の小説を読み終えた後の様な重厚な読後感でした!
ハードボイルド(バイオレンス)×SFって組み合わせの作品も意外や意外、メチャクチャ好相性で面白いですね!
生ハム×メロンみたいな感じで!
生ハムメロン、食べた事ないんですけどね(笑)
まとめ
ハードボイルド(バイオレンス)が苦手な私でも楽しんで読めたので、入門編としてもオススメです!
近いうちに佐藤先生の長編も絶対に読もう!と思いました☆
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こんな人にオススメ
密度の濃い短編集を読みたい方
SFに興味のある方
オリジナリティのあるハードボイルド作品を読みたい方