こんばんは、ちわぷ〜です!
本日は、「コンビニ人間」の村田沙耶香先生の短編集を読みましたのでご紹介させていただきます!
「殺人出産」 村田沙耶香(著) 講談社
あらすじ
100年後の未来、人口が著しく減少し新たな法律が誕生した。
10人子供を産めば、1人殺す事を許されるという。
10回も産みの苦しみを味わい、肉体の限界を超えてまで宿る殺意とは、一体何なのか…
(「殺人出産」)
表題作含め、4本の短編を収録
殺人を許される世界とは?
衝撃的な設定に惹かれて読んでみましたが、短編ながら骨太な内容でした!
100年後の10人子供を産めば、1人合法的に殺す事を許されるという世界で、
男性も人工的に妊娠ができる様になっているという設定で、命とは重みについて問いかける内容でした。
めちゃくちゃファンタジー的な世界観かな?と思ったところ、
ぶっとんでいるわけではなく現実味を感じる内容で100年後の人間の価値観が綴られていて、食事の場面などちょっとしたところで100年後の人間と現代に生きる人間のズレを描いていてセンスの良さを感じました^ ^
10人産むという事は肉体の限界を遥かに超えて自分の命を危険に晒す事で、
そこでまでして殺したい人間がいるという産む側にもドラマがあるし、
10人産んでまで殺したいと思われる、命を狙われる側にもドラマがあるし、
この設定のまま長編でも読んでみたいな〜と思わせる中身の濃い短編でした!
まとめ
設定だけのハチャメチャなものではなく、深く考えさせられる作品でした!
発想の面白さ、ストーリーの面白さ、文章の面白さの三拍子が詰まった完成度の高い作品で大満足でした^ ^
村田先生の作品は以前取り上げたこちらの作品もオススメです☆
こちらは芥川賞受賞作になります!
こんな人にオススメ
斬新な設定の短編作品を読みたい方
村田先生のファンの方