こんにちは、ちわぷ〜です!
本日は初めましての作家さん!
ダヴィンチで今村翔吾先生と対談されていた若手作家さんの作品が気になったので読んでみました!
武家の娘が歌舞伎役者に嫁いだら、なんとその役者は女形で、家でも女として振る舞っている、という超面白い設定です☆
「おんなの女房」 蝉谷めぐ実(著) KADOKAWA
あらすじ
貧しい武家の娘である志乃は、新進気鋭の歌舞伎役者、燕弥に嫁ぐ。
厳格な父に嫁のあり方を叩き込まれてきた志乃は、芝居の事を何も知らなくとも女房として尽くそうと意気込むが、燕弥も女形で、家でも女として振る舞っていて…
なぜ、志乃は嫁に求められたのだろうか…
とんでもない将来性の作家さんと出会えました!
このクオリティで私と同年代の平成生まれとは…恐ろしい子、ってナチュラルに月影先生と同じ様につぶやいちゃう感じです。
衰退産業として名高い、時代小説とか時代劇の世界。
でも、これだけ面白い若手の方がいるのであれば未来は明るいんじゃないかなーと思いました^ - ^
年を重ねるごとに味を深めている時代小説作家。まるで30年目かの様な味わい深い粋な文章。過不足なく洗練されてます。
まるでベテランの様な文章の中、若い作家さんらしく感情がかなり乗っていて、読んでるこちらまで熱い気持ちにさせられてゆく…
家の中でも女形という面白い設定、役者という生き物とまるきり逆な生き方をしてきた武家の娘というデコボコ夫婦。
このまるでラブコメの様な設定の作り方は平成生まれのセンス。
しかし、中身はしっかりとしていて、ちゃんと時代小説を読んだ感じがする。
登場人物のキャラがとっても良く、まるきり共通項の無い人物たちにも何故か感情移入してしまう。
そして、少女漫画バリにキュンキュンポイントもある。
伝統的な時代小説の枠組みを崩さず、とんでもないバランス感覚。
強いて穴を探すとするならと、設定は若い方でも読みやすい感じではあるけど、若いのに文章が洗練されすぎているが故に、時代小説を普段読まない若い方には届きにくい感じがする事かなと…
幕末ものとか武家の世界だと大体大丈夫なんですが、こういった感じの作品ってある程度当時の文化を知っといた方が入りこめるし、この粋で鯔背な文章はある程度、武士が主役じゃない時代小説を読んだ方の方が楽しめる気がします。
幕末とか武士の世界と町人の世界じゃ文化もまるきり違いますし。
とはいえ文章の世界の話なので、ヴィジュアルで見れば全く知識とか問題なさそう。
コミカライズとか、映画化とかしたら若い方にも届きそうだなーと思いました^ ^
他にも女形とか江戸時代の芝居の世界を題材にした作品を色々書かれているとの事で、全部読んでみようかなと思ってます☆
まとめ
家でも女の格好をしている歌舞伎役者と武家の娘のデコボコ夫婦の物語!
設定は奇抜ですが、時代小説にうるさい人でも納得の粋で鯔背な文章です!
武士が主役じゃない時代小説を何冊か読んでいる方でしたら、より楽しめるかと思います^ ^
久しぶりに全作品読んでみようと思った作家さん!
今までは芝居の世界の作品ばかり書かれてましたが、今後は新たなチャレンジをしていくとの事。
とても楽しみな作家さんですので、今後デフォルトで新作を読んでく事になるかと思います☆
今年は良い時代小説との出会いが多い年で幸せです^_^
江戸時代のお芝居を題材にした作品は、以前おすすめしたこちらの作品もオススメです☆こちらは、普段時代小説を読まない方でも楽しみやすいかな〜と思います☆
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こんな人にオススメ
江戸時代の女形に興味のある方
蝉谷先生のファンの方