ちわぷ〜の書評ブログ🐶

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江戸時代、漂流した船はある島に流れ着く。そこは異国の文明が無い島で、日本へ帰るのは絶望的だった…「バタン島漂流記」

 

こんにちは、ちわぷ〜です!

 

先日、ニードル(id:kokoko777)様にオススメして頂いた作品が面白かった西條先生。

(ニードル様にオススメして頂いた作品の記事はまとめに貼っておきますので、そちらもぜひチェックしてみてください!)

 

その作品の一部に離島の場面があり、そのエピソードがとても面白かったのですが、今回ご紹介する最新作は、漂流ものとの事で、メッチャ楽しそうと思って読んでみました☆

「バタン島漂流記」 西條奈加(著) 光文社

あらすじ

江戸時代初期、江戸から尾張(愛知県)への帰り道に、嵐で漂流した船は何とか命からがらある島へ漂着する。

その島の住民は異形の姿で、そこは日本では無い事を知る…

実話ベースである事がまず驚き!

バタン島ってまずどこ?ってなるかと思いますが、大体台湾に下辺りをイメージして頂ければと思います!

作品の最初のページにどんな感じで流れ着いたのかルートが記されてますので、バタン島の知識は全く無くて大丈夫!

 

物語自体はフィクションなのですが、江戸時代にバタン島に日本の船が漂着した、という事時代は事実!

実はこれは知っていた情報で、タイトルから何となく内容が察せたのも読んでみたいと思った理由の一つでした!

たしか、江戸時代だけで2、3回この島に漂着していたはず。

 

こないだまで仕事で離島関係の事を調べてて、作中ちょこっと話に出てくるアホウドリだらけの鳥島でサバイバルをして生き延びた人の関連で、実は異国に流れ着いた人もいるんだよ、という事がその書籍に書いてあって、へぇ〜と思って興味を持ってました!

 

アホウドリサバイバル関連の記事は、多分3月とかに書いたのに、ストックが多過ぎて未だにアップできず^^;

そちらも面白い話なので、アップされたら是非読んでみてください(^ω^)

 

タイトルや宣伝の仕方的に漂流してからの話が中心なのかなと思いきや、結構流れ着くまでの話も長め、バタン島に流れ着くのは100ページを超えてから。

バタン島に着くまでの船上のサバイバルもかなり濃密に描かれます。

 

そこで船の知識とか色々と説明されているので、後々のストーリーに関わってくるのですが、「無暁の鈴」を読んで、離島のサバイバル物をガッツリ読みたいと思った方には、ちょっと長いかも(^^;;

個人的には、船上の話ってあまり読んだ記憶が無いので新鮮でした!

 

200ページを超えてからグッと面白くなってきて目が離せませんでした!

 

時代小説としてのサバイバルもの、って感じのイメージでいて頂けると良いのかなぁと思います。後半とか特に、時代小説を色々読んでいる私でも知らない情報とかあって、へぇ!と思ったり、かなり新鮮で面白い題材だったと思います!

 

この時代に、船が壊れて大海原を漂流し、日本と比べて文明がほぼほぼ無い様な島に

漂着するなんて、マジで絶望的…

想像するだけで泣けてくる…

 

これだけの時間軸を描くと膨大な文量になるはずが、時代小説としてはむしろコンパクトにまとまってるくらいのページ数に収まっているのが、さすがは西條先生という感じ☆

まとめ

江戸時代にバタン島に日本の船が漂着したという実話をベースに描かれたフィクションで、単なるサバイバルものに留まらず、ちゃんとした人間ドラマを描いていて、けっこう珍しい情報も多い題材で新鮮でした!

 

なかなか他では読めない題材ですので、時代小説をたくさん読んで目が肥えている方でも新鮮に読めるし、あまり時代小説を読んで来なかったという方でも読みやすいかと思います☆

 

こちらの作品が気になる方は、同じ作者のこちらの作品もお好きだと思います☆

chiwawatan.hatenablog.com

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こんな人にオススメ

江戸時代の漂流サバイバルものに興味がある方

西條先生のファンの方