こんにちは、ちわぷ〜です!
今年の夏、とても楽しませてもらった樋口有介先生の青春ミステリー。
しかし、夏が終わっても私の中の樋口ブームは冷めやらない!
まだまだ暑いですが、暦の上ではもう秋?になり、青春ミステリーではない樋口先生の作品も読んでいこうかなぁと思い始めて手にとってみました☆
「亀と観覧車」 樋口有介(著) 中央公論新社
あらすじ
親が生活保護を受けている16歳の涼子は、夜間学校に通い、昼間はホテルの客室清掃の仕事をしている。
ひょんな事から、涼子はある初老の作家と出会い…
樋口先生っぽいキャラが出てきてファン的には楽しめる!
なんかちょっと珍しい書き方の作品で、ト書きは句読点があるけど、セリフには句読点が無く、スペースで代用しています。
だから、「」内にまるっきり言葉が無い時もあったりして、それが主人公の虚無感を表している様な気がしてゾッとしたり…
こんなやり方もあるんだと勉強になりました!
今回は高校生が主人公とはいえ、青春ミステリー感はありません。
青春ミステリーという、一種のファンタジーの様な世界観ではなく、今回は親が生活保護を受けているという、これ以上ない現実感で押しつぶされそうな感じ。
そんな中、出会うとある小説家の男。この人と涼子の関係性が今回の作品の肝。
最初は、なんだこの人?と思いましたが、読み進めていくと、なんかこの小説家の人、プロフィールが樋口先生っぽい!
もちろんキャラクターの言動全てがって訳ではないし、そもそも樋口先生の人となりは知らないんですが、その男性が作家になるまでの道筋とか大きな流れって、樋口先生と大体一緒!
てゆうか、その小説家のデビュー作として語られる物語のあらすじが、大体、樋口先生のデビュー作「ぼくと、ぼくらの夏」のまんま(笑)
そんな感じで、樋口先生のファンの方には嬉しい作品な様な気がしますが、
まだあまり樋口先生を読んでいないよ〜という方は、やはり青春ミステリーの方をオススメしたくなる気持ちはあります☆
まとめ
青春感全く無い作品ですが、それでも樋口先生の独特の手法が活きている作品。
樋口先生自身っぽいキャラも出てきて、コアな樋口ファンは超楽しめると思います!
まだ、あまり樋口先生の作品を知らないよ〜という方は、とりあえずデビュー作がオススメ☆
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こんな人にオススメ
樋口先生のファンの方