こんばんは、ちわぷ〜です!
歴史上の美談として取り上げられる江戸城無血開城。勝海舟と西郷隆盛が絡んでて、歴史のテストで必ず出てくるやつですね!
本日はそんな江戸城無血開城を題材に、一味も二味も違う変わり種の作品をご紹介いたします☆
「黒書院の六兵衛」 浅田次郎(著) 文藝春秋
あらすじ
江戸城明け渡しの話がまとまり、民衆を巻き込んだ戦は回避する事ができた。
官軍の先鋒として江戸城へやってきた隼人は、なぜか江戸城内に佇む謎の旧幕臣、六兵衛と出会う。
期日までに六兵衛を追い出そうとする隼人だったが、なかなか六兵衛は出て行かない。
上野では彰義隊と官軍が一触即発の睨み合いをしていて、六兵衛の扱いに間違えば、せっかく避けられた江戸での戦が始まり、多くの人々が巻き込まれるだろう…
無言で江戸城に居座り続ける六兵衛の狙いとは何なのか…
背中で語る男、六兵衛
「鉄道員」をはじめ、背中で語る寡黙な男を描かせれば右に出る者はいない浅田先生ですが、本作の六兵衛は背中で語る渋みプラス、ほのかな笑いも醸し出すという超ナイスキャラになっております!
切羽詰まった緊迫感と時折ふりに訪れる笑いのハーモニーが素晴らしいです!
緊迫感溢れる状況に置かれると人ってなんで笑いのスイッチが入っちゃうんでしょうかね
自分がもしあの時江戸城に居たら、六兵衛の所作の一つ一つに吹き出してしまっただろうなと不謹慎にも思ってしまいました(笑)
まとめ
江戸城無血開城という時代背景に無言で居座る謎の男というアイデアが秀逸な作品で、浅田先生のユーモアの部分が全開になっている作品です!
長編でありながら謎の男、六兵衛のミステリアスさにページをめくる手が止まらない作品でした!
浅田先生の作品は以前取り上げたこちらの作品もオススメです☆
こちらも背中で語る男の作品ですが、こちらは泣ける話になっています!
こんな人にオススメ
シュールで笑える作品をお探しの方
浅田先生のファンの方