ちわぷ〜の書評ブログ🐶

アラサーの物書き愛犬家の書評ブログです🐶

30歳、ヒモ、無職の、生活という名の冒険「グレート生活アドベンチャー」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

今回は非常にゆる〜い作品なのですが、彼女のヒモ化した30歳無職の青年を描いた作品をご紹介いたします!

だめんず好きには必見の作品となっております笑

「グレート生活アドベンチャー」前田司郎(著)新潮社

あらすじ

30歳無職の青年が、家賃が払えなくなった事から、鶴川にある彼女の家に転がり込みヒモ生活を始める。

お金はなく持ってきたのはゲーム機のみで、する事もないからRPGでひたすらレベルを上げている。

それすら飽きて彼女に様々なイタズラをしかけたり、とにかくだらだらし続けている。

 

表題作の他、死に行く美女の走馬灯を描く「ゆっくり消える。記憶の幽霊」も収録。

思考が面白いヒモの青年!

物語は彼の視点で進められていくのですが、とにかく彼女にイタズラを仕掛けるに至る彼の思考回路が面白いです!

 

30歳、無職、ヒモという青年となぜ付き合うのか?

って疑問は愚問なほど、ウザい中にも可愛げのある彼氏です(^ ^)

 

特にRPGをプレイしている時の彼の思考が面白くって仕方ありません!

「勇者ヨシヒコ」シリーズが好きな方なら、気に入りそうな感じです^ ^

まとめ

作家さんは演劇界で有名な方で、岸田賞(小説でいうと芥川賞にあたるのかな?)

という、大きな賞を取ったりされた方なのですが、面白い思考をお持ちで、他の作品も読んでみたくなりました!

こんな人にオススメ

ゆる〜い小説を読みたい気分の方。

「勇者ヨシヒコ」シリーズが好きな方。

だめんず好きな方。

 

映像化不可能!?「ドールハウスの人々」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

世界的な異常気象だかで、今年もまだまだ暑い日が続きますね(汗)

 

先日まで謎にダークな作品を読みたい衝動に駆られていたちわぷ〜ですが、

その時に読んだ作品をご紹介いたします☆

あまりの暑さに耐えかねて、背筋をゾッとするべく、珍しくホラー感があるミステリー小説を読みました!

ドールハウスの人々」二宮敦人(著)TOブックス

あらすじ

大学生でありながら、天才的な球体関節人形の人形作家であるソウスケ。

恋人のヒヨリを展示会に連れて行った事から、猟奇的な連続殺人事件の幕が上がった。

球体関節人形愛する人々の狂気に満ちたミステリー。

二宮先生らしさを感じる球体関節人形という題材

以前、二宮先生の他の作品を取り上げた際に書かせて頂きましたが、

球体関節人形というマニアックなテーマから、トークショーで二宮先生をお見かけした際に感じた研究熱心さが垣間見えて、おおっ!となった作品でした。

 

以前、別の作品を取り上げさせて頂いた際の記事です。

こちらは、ホラーがちょっと苦手…という方にもオススメできる作品です^ ^

                ↓

chiwawatan.hatenablog.com

 

また、本作は小説ならではの仕掛けに満ちていて、二宮先生の作家としての矜持を感じさせる力作となっております^ ^

まとめ

本作の球体関節人形や医療物や数学…様々な作品を手がけている二宮先生。

トークショーで様々な物事に興味が尽きないと仰っていた通りに、幅広いテーマの作品を描いております。

今後、どんな作品を世に送り出すのか楽しみな作家さんです^ ^

こんな人にオススメ

ホラー感のあるミステリー小説を読みたい方

背筋を若干凍らせて、暑さをまぎらわしたい方

「最後の医者」シリーズなど、二宮先生のファンの方

 

唯一無二のダークファンタジー「残月記」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

基本的にほっこりする作品が好きなちわぷ〜ですが、

なんだかたまに無性にダークな作品を読みたくなる謎の衝動に駆られる時があります!

 

まさに今その時期で、話題になっていたダークファンタジーを読みましたので、ご紹介させて頂きます☆

追記:

ちなみに、その後衝動はすっかりと収まって、ほっこりとした作品を読み始めたところです(笑)

「残月記」小田雅久仁(著) 双葉社

内容

月をイメージした三作品を収録している。

表題作の「残月記」は、近未来の独裁政治が行われている日本を舞台に、

世界を騒がしている感染症「月昂」に感染した男女の壮絶な運命を描いている。

月をモチーフにした不思議な読後感の三作品

ファンタジーあり、バトルあり、愛情ありと、月というモチーフの元に、バラエティに富んだ3作品が収録されています。

同じモチーフの作品が集まると、どこか似通ってしまう事がありがちですが、この作品に関しては見事に書き分けられており、飽きる事なく最後まで楽しめました。

 

もしかしたら好みが分かれる作風かも知れませんが、ファンタジー好きな方であれば、作者の方の独創性と発想力に驚く事間違いなしです!

終始、ぞわぞわとしながら読ませて頂き、ダーク作品を読みたい欲を真正面から受け止めて頂きました^ ^

 

個人的には、冒頭の「そして月がふりかえる」という、人生が入れ替わってしまった男性の物語が一番好きでした!

まとめ

月の神秘性も相まって、どこか幻想的で美しさも感じる物語でした。

これから先、月夜の度に思い出しそうな物語です!

こんな人にオススメ

ダークなファンタジーを読みたい気分の方

小田雅久仁先生のファンの方

青春18きっぷで行く同窓会の旅「やんぐとれいん」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

今はコロナ禍なので何とも言いにくいのですが、

夏といえば旅!ですよね(^ ^)

 

今回は青春18切符で行く同窓会の旅を描いた作品をご紹介いたします☆

「やんぐとれいん」西田俊也(著)文藝春秋

あらすじ

ある事件がきっかけで高校時代の同級生であり、夫のサイトーとすれ違い始めた主人公のアメ。

同窓会の幹事となったアメは、サイトーとの思い出のある青春18切符の旅を企画する。

 

呼びかけに応じたのはアメを含めて6人。そこにサイトーはいなかった。

32歳という立派な大人になった6人は、それぞれの想いを抱えて、鈍行列車に揺られ、行き先も決めずに旅に出る…

青春18切符を使った風変わりな同窓会

みなさんは青春18切符というものをご存じでしょうか?

1券5日分の綴りで販売されており、1日の始めにスタンプを押してもらい、その後は乗り降り自由で終日乗り放題。

1券12050円なので、1日あたり2410円という破格の安さで移動する事ができます!

 

ただし、使う事ができるのは、基本、鈍行列車のみですが(笑)

 

ちょうど今18切符のシーズン真っ只中なのですが、夏休みや冬休みなど長期休みに合わせた日程で販売されているので、時間を持て余し、お金の無い学生達の強い味方なのです!

私も学生時代使った事があり、東北をぐるりと旅してきました^ ^

 

1日の始めに改札で押してもらうスタンプに駅名と日付が入っているのですが、それが5日分貯まると、もう立派な宝物で…

 

朝、地元の人が通勤に使うワンマン列車に紛れ込んでみたり、車内で交わされる方言の数々や駅で売られている駅弁など、新鮮な旅でした!

夏が来る度に思い出す、良い思い出です^ ^

 

しかし、社会に出るとどうしても時間が限られている事もあり、新幹線や飛行機などを使い旅に出がちです(新幹線も飛行機も大好きなんですが)

 

今回の作品では、32歳という、もう良い大人達が学生の頃の様に鈍行列車に揺られて旅に出る姿を描いています。

 

もうそれだけでグッとしてしまいますよね(T ^ T)

まとめ

同窓会で青春18切符の旅だなんて斬新だな〜と思いますが、面白そうですよね☆

青春18切符を使った事がある方だったら、読んでいてご自身の旅の思い出が蘇ってくる作品なんじゃないかな〜と思います(^^)

こんな人にオススメ

かつて青春18切符を使って旅に出た大人達

これから青春18切符を使って旅に出ようと思っている方

 

一見さん以外お断りのハワイのホテルで巻き起こるミステリー「ホテル・ピーベリー」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

皆さんはハワイに行った事がありますか?

私は一度もありません(笑)

 

コロナ終わったら行ってみたいな〜とマイルを貯めて密かに憧れてる地、ハワイを舞台にした面白そうな設定のミステリー小説を見つけたので、手に取ってみました!

ハワイでの物語ですが、洋書ではなく登場人物は全て日本人ですので、翻訳本が苦手な方でも大丈夫です!

「ホテル・ピーベリー近藤史恵(著)双葉社

あらすじ

ある出来事がきっかけで、教師の職を辞して人生の岐路に立たされている木崎淳平は、知人の紹介でハワイのヒロの街から車で20分の郊外にある日本人夫婦のオーナーが経営する、たった6部屋しかないホテル、ピーベリーに滞在する。

 

そのホテルは一見さん以外はお断り。一度泊まれば二度と泊まる事ができないという、変わった決まりがあった。

 

ハワイでの生活に慣れてきた淳平だったが、ある日、客の一人が溺死してしまい…

マニアックなハワイの情景を描いている

ハワイに行った事ないくせに恐縮ですが(汗)

本作は世間一般のイメージにある観光地ハワイを描いているのではなく、もう少し細かく踏み込んで描写している様に思いました。

 

まず、ハワイで定番の観光地といえばホノルル、ダイヤモンドヘッドなどが思い浮かぶと思いますが、本作ではそれらがあるオアフ島ではなく、

ワイ島のヒロという街から車で20分の郊外にあるホテルを舞台にしています。

 

またオーナー夫婦は長くハワイで暮らしており、登場人物達も最長3ヶ月間の長期滞在をしているので、観光というよりも生活をしている様な感じなので、ハワイ島の事細かな部分もしっかりと描いています。

 

筆者の方がハワイに詳しいのか、色々と知る事ができて面白かったです。

たとえば、学生の頃ケッペンの気候区分を習ったかと思いますが、

ハワイには13の気候区分の内、11もの気候が存在していると言われており、車でドライブしていて雨に打たれない日は無いらしいです!

 

ハワイって常夏の南の島のイメージでしたが、色んな顔を持っていて面白そうですね

(^ ^)

まとめ

しっかりとしたミステリーでありながら、前半部分ではハワイ島の事をしっかりと描いていて旅行した気分にもなれる、二度おいしい作品です!

本作で登場した火山や星空などハワイ島にも魅力的なものがたくさんあると知れたので、コロナが収まってもしハワイに行く時は、私もハワイ島の方に滞在したいな〜と思いました(^ ^)

こんな人にオススメ

ハワイを舞台にしたミステリーを読んで見たい方

ワイ島に旅行に行きたいな〜と思っている方

ワイ島が好きだけどこのご時世でなかなか行けず、気分だけでもハワイにトリップしたい方

 

大好きなものに囲まれたステキな日常「麦本三歩の好きなもの」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

ドラマチックな展開が続いていく小説も魅力的ですが、

たまには、ゆる〜く読める作品を読みたくなる日もありますよね☆

 

本日は特に何か大きな出来事が起こるわけではないのですが、

コミカルで、のんびりと読める日常系小説をご紹介いたします!

『麦本三歩の好きなもの』住野よる(著)幻冬舎

あらすじ

大学の図書館で勤務する天然20代女子の麦本三歩。三歩の働く図書館には、優しい先輩、怒りん坊な先輩、おかしな先輩など、個性的な同僚達がいる。

いつも頭の中で個性的な事を考えていて、好きな物に囲まれて日々を楽しんでいる三歩の日常。

言い回しがとてつもなく面白い!

三歩が頭の中で考えている事の言い回しがとてつもなく面白く、何度も笑えました!

作者の方のとてつもないセンスを感じます。

主人公だけでなく、周りのキャラクターがしっかりと立っていて、特に何事も起きない日常を描いているのですが、飽きずに読めて、それでいて要所要所でジーンと来てしまいます。

 

短編集で一つ一つの物語は短くなっているので、のんびりと自分のペースで読む事ができます☆

単行本と文庫本の表紙

また、単行本と文庫本で表紙が違うのですが、ちわぷ〜がこの本を手に取るキッカケになったのは、単行本の表紙が珍しく人物の写真で、「おっ」と思ったからでした!

なかなか珍しくないですか?

 

不思議な雰囲気の方だったので調べてみたところ、BiSHというグループのモモコグミカンパニーという方でした!

そして、何かの間違いではなかろうかと二度見して、

どこかの会社の名前が誤植されているのか?と思ったらそうではなく、

他のメンバーの方も調べてみたところ

 

ハシヤスメ・アツコさんなど、個性的なお名前の方ばかりで衝撃的でした(笑)

 

第一集、第二集の単行本の表紙はモモコグミカンパニーさんですので、ファンの方はそちらの方をオススメします!

 

文庫本のイラストもとっても可愛らしくて良いですけどね(^ ^)

まとめ

三歩進んで二歩下がる、といった感じで日常を楽しんでいる三歩の天然な姿にほっこりできる作品です。

今回は第一集を紹介させて頂きましたが、第二集も出版されておりますので、第一集を読んで気に入った方は是非、そちらも読んでみてください!

こんな人にオススメ

笑える日常系の小説をお探しの方

「君の膵臓をたべたい」など、住野先生のファンの方

図書館を舞台にした小説を読みたい方

 

瑞々しい青春と島が抱える問題のコントラスト「島はぼくらと」

 

こんばんは、ちわぷ〜です。

突然ですが、皆さんは離島で生活してみたい!と憧れた事はないでしょうか?

私は特にありません(笑)が、

人生に行き詰まる度にホンの一瞬だけ頭をよぎります!

島で暮らしてる知人が楽しそうで、楽しそうで…

 

と、そんなわけで、本日は瀬戸内海の島に住む高校生を描いた青春小説をご紹介いたします☆

「島はぼくらと」辻村深月(著) 講談社

あらすじ

瀬戸内海に浮かぶ冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島で唯一の同級生で幼馴染。

4人は高校3年生でフェリーで本土の学校に通っている。

 

高校3年生の4人は、卒業後はそれぞれの進路に進む為、島を離れる者、残る者とバラバラになっていく。

別れが近づく中、幻の脚本を探しに来たという怪しげな男性が、4人に声を掛ける…

島で暮らす高校3年生の瑞々しい青春を描く

高校生の青春を描いた作品は数あれど、島で暮らす高校生という設定は珍しいんじゃないでしょうか?

 

この4人の住む島には高校が無いので、本土の高校に通っているのですが、

やはり現実的に大変な部分もあって…

 

最終のフェリーの時間が早い為、部活動をするという選択肢が初めからなく、4人で部活動をしているのは熱心に演劇に打ち込んでいる新だけで、それも短時間しか参加できず、フェリーに飛び乗る様な感じで…

 

放課後、友達と遊びに出かけるという選択肢もないので、必然的に4人で島で過ごす時間が長くなってゆきます。

 

でも、かといって4人の高校生活が充実していないわけではなくて、

島には個性的な住人たちがたくさんいて、島で暮らす高校生ならではの、普通の高校生では出会う事のない様な人々との出会いを経て、4人は成長してゆき、みんなで過ごす残り少ない時間をドタバタと駆け抜けてゆきます。

島の抱える現実を描く

これは瀬戸内海の島だけではなく、様々な離島が抱える問題でもあると思うのですが、

旅行でふらっと何泊か行く分には楽しいのですが、ずっと島で生きていくのであれば、楽しい事ばかりではなくて、現実的な問題もあったりします。

 

それぞれの事情から島へやってきた登場人物達の姿から、島が抱える問題が浮き彫りになってゆき、単なる青春小説とは違う、深みのある作品になっていると思います。

 

あと、同じ辻村先生の「スロウハイツの神様」の登場人物が出てくるので、

「スロウハイツ」が好きな方はその点も楽しめると思います!

 

もちろん、「スロウハイツ」を読んでいなくても、まったく問題無く読む事ができます!

こんな人にオススメ

青春小説を読みたい方

島での生活に興味がある方

スロウハイツの神様」など、辻村先生のファンの方