ちわぷ〜の書評ブログ🐶

アラサーの物書き愛犬家の書評ブログです🐶

ワルとワルの知恵比べ「バッド・コップ・スクワッド」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

 

現在、短期出張中でホテルに腰を落ち着けて本を読めるので、読書が非常に捗っています!

毎年新作をデフォ買いしている、木内一裕先生の新作を読みましたのでご紹介させて頂きます☆

「バッド・コップ・スクワッド」 木内一裕(著) 講談社

あらすじ

埼玉県川口市の武南警察署の刑事達は、ある事件の犯人の身柄を拘束する為に東京都三鷹市に向かった。

犯人の車を発見した刑事達だったが、事は思わぬ方へ転がってゆき、史上最悪の一日の幕が上がった…

手に汗握る取引の数々

木内先生の小説は毎年楽しみにしていて、全て読破しておりますが、本作は会話劇の要素が入っており、まるで映画の脚本の様なセリフ主体のアップテンポな作品になっております!

 

息をする間も無いくらい緊迫感ある男達の知恵比べに今年も一気読みしてしまいました☆

まとめ

ワルが多く出てくる木内先生の作品の中でも、本作はとても読みやすい作品になっているかと思います!

一人一人のキャラクターが立っていて魅力的でした(^ ^)

 

この主人公でシリーズ化してくれないかな〜と思わせるくらいの内容で、今年の作品も大満足でした!

 

木内先生の作品は、以前取り上げたこちらの作品もオススメです!

こちらはジーンと感動できる新感覚のハードボイルド作品になります☆

chiwawatan.hatenablog.com

こんな人にオススメ

木内先生のファンの方

息も付かせないクライムサスペンスを読みたい方

悪い警察官を描いた作品に興味のある方

家族の心の灯台「灯台からの響き」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

 

本日よりまた短期出張なので、このブログを書き終えたら旅のお供にする本を選び、旅立ちます!

重量を考えて基本、文庫版を選ぶのですが、今回はハードカバーで読みたい作品が溜まっているので、悩みどころです…

 

本日は心温まる家族の物語をご紹介させていただきます☆

灯台からの響き」 宮本輝(著) 集英社

あらすじ

板橋の商店街で、昔ながらの中華そば屋を営んでいた康平は、妻の急死により長く店を閉めていた。

 

読書好きの康平は、ある日ずっと積んであった未読の本を気まぐれで手にとる。

その中には、亡き妻宛の手紙が挟まれていた…

きっと行ってみたくなる!全国の魅力的な灯台

本作は、妻宛ての手紙を発見した事により康平が灯台を巡る旅に出て、家族の絆が再生してゆく姿を描いた作品です。

 

全国の魅力的な灯台が登場し、ご当地グルメなんかも出てきて、一緒に灯台巡りの旅に出た感覚になります^ ^

まとめ

心温まる家族の物語で、作中で様々な名作からの引用があるのですが、作者の方の本への情熱が伝わってくる作品でした!

 

康平の中華そばに対するこだわりもしっかり描かれており、中華そば好きにもオススメできる内容でした☆

 

こんな人にオススメ

灯台に興味のある方

宮本先生のファンの方

心温まる家族の物語を読みたい方

古物屋を営む男の正体は…「至誠の残滓」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

 

本日は新撰組を描いた作品をご紹介致しますが、幕末ではなく、明治の時代を舞台にしていますので、時代物が苦手な方でも取っ付きやすい作品になっております☆

「至誠の残滓」 矢野隆(著) 集英社

あらすじ

上野戦争で戦死したはずの新撰組十番組隊長、原田左之助が生きていた…

 

明治の世になり、名前を変えて古物屋を営み左之助の元に、明治の世を生きていた元新撰組隊士達が集ってくる…

明治の世を生き抜いた隊士たち

史実だと主人公の原田左之助上野戦争で負った傷の影響で亡くなっているのですが、本作はもしも左之助が生きていたら?という世界観で描かれております。

 

左之助以外の斎藤一などは史実でも明治の世を生きており、警察官をしておりました。

 

本作は明治維新後を描いた作品の為、近藤勇土方歳三沖田総司も登場しないという、新撰組の”名脇役たち”にスポットライトを当てた作品となっております!

まとめ

新撰組を描いたどんな作品でも、名脇役的なポジションで描かれる原田左之助が、主役を飾った珍しい作品で、左之助ファン必見の内容となっております!

 

言葉遣いも現代語って感じで、分かりやすくなっていますので、時代物の堅苦しいのはちょっとな〜という方にもオススメです^ ^

 

左之助たちの新撰組という青春時代の後始末を付ける姿にグッとくる作品でした!

こんな人にオススメ

明治維新後の新撰組隊士を描いた作品に興味のある方

原田左之助斎藤一のファンの方

矢野先生のファンの方

 

あの”無法松の一生”原作「富島松五郎伝」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

本日は、ちょっと入手し難い作品になりますが、

日本屈指の名画の原作で、映画版の方はお求めやすくなっていて、

映画の方の紹介もしていますので、良かったら覗いて行ってください☆

 

みなさんは三船敏郎阪東妻三郎主演により幾たびも映画化された名作、「無法松の一生」を観た事があるでしょうか?

涙無しでは語れない、映画マニアなら素通りできない作品ですね^ ^

 

しかし、その原作となる小説を読んだ事がある方は少ないのではないでしょうか?

 

かなり古い書籍で、図書館でも置いていないところが多くて、

私が無法松を観て原作を読みたくなって探していた学生の頃は、プレミアが付いていたりなんかして、神保町の古本屋さんを巡って安い物を探し周りようやくゲットしました!

 

ご紹介したいけど、入手しずらい作品はちょっとな…

と思っていたのですが、調べてみたところ2009年に映画と同じ「無法松の一生」というタイトルに改題されて、著者の他の短編と一緒に再販されていた様で

 

(その後、絶版?ここに収録されている「無法松の一生」は「富島松五郎伝」の事だと思いますが、情報が少な過ぎるため、お求めの際はよく調べてからお買い上げください)

 

最近はメルカリなどのネットフリマやオークションサイトが普及した事により、1981年出版の「富島松五郎伝」も、2009年出版の「無法松の一生」も、比較的安価に手に入るケースもある事が分かったので、

前置きが長くなりましたが、本日はそんな”幻の名作”をご紹介させて頂きます☆

「富島松五郎伝(無法松の一生)」岩下俊作(著) 中公文庫

あらすじ

小倉の俥引き(人力車の車夫)で荒くれ者の富島松五郎は、ある日吉岡陸軍大尉の一人息子、敏雄を助けた事から吉岡家へ出入りする様になる。

吉岡大尉が急死し、松五郎は吉岡夫人への想いを抱えながら、吉岡家の為に尽くす様になる…

あなたはどっち派?日本を代表する名作「無法松の一生

他にも映画化はされている様ですが、「無法松の一生」といえば

戦時中に制作された阪東妻三郎版と、

戦後制作され、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した三船敏郎

の2つが有名です。

 

どちらも稲垣浩監督作で、原作とは違い気軽にレンタルできたり、安く中古品を買えまますので、見比べても面白いと思います!

 

個人的には、阪東妻三郎版派です!

 

内容としては戦時中の作品は、やはり軍部の影響でカットせざるを得ない場面が多かった様で、さらに戦後にGHQの検閲でカットされてしまい、三船敏郎版に比べてコンパクトな内容になってしまっていますが、

 

阪東妻三郎の松五郎が素晴らしく、吉岡夫人役の園井恵子は後に広島にいて原子爆弾の被害に遭い、帰らぬ人になってしまいましたが…

もし戦争が無ければ大女優になっていたのではないか?と思わせる、宝塚の男役だった事なんて微塵も感じさせない、大和撫子を体現した女優でした。

 

そんな戦争の影響を受け、悔いを残した前作のセルフリメイクという形で制作された三船敏郎版がヴェネツィアで賞を取るんですから、感慨深いものがある作品です。

まとめ

不朽の名作映画の原作なので、映画マニアにもオススメな作品です。

映画と若干構成が違くて、原作はこうだったのかと楽しめます!

 

もし近くの図書館に置いてある、ネットフリマ等で安価で手に入りそうでしたらお手に取って見てください。

あるかどうかは分かりませんが、更なる再販を待つのも手だと思います。

 

映画の方がまだ未見でしたら、映画版の方を先に観る事をオススメいたします!

ストーリー的には、様々な圧力でカットされてしまった阪東妻三郎版よりも、三船敏郎版の方が初見でしたらオススメです!

下記に三船敏郎版のリンクを貼らせていただきます☆

こんな人にオススメ

映画「無法松の一生」のファンの方

泣ける人情作品の決定版を読みたい方

キートン再び…「MASTERキートン Reマスター」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

タイトルからして続編っぽくなくて気づかなかったのですが、先日読破した浦沢直樹先生の「MASTERキートン」の続編がある事を知ったので、読んでみました!

 

続編になりますので、まだ「MASTERキートン」を読んでいないよ〜という方は、以前取り上げた下記の記事の方から読んで頂けると幸いです☆

chiwawatan.hatenablog.com

MASTERキートン Reマスター」全1巻 浦沢直樹(著)小学館

あらすじ

前作から20年後、登場人物たちはみんな新たな生活を始めていた。

キートンは探偵家業を廃業し、考古学者の道を歩もうとしていたが、残務整理という名目で新たな仕事を請け負う。

20年の時を経てキートン再び!

10年ひと昔と言いますが、20年も経つと昔も昔という感じで、登場人物たちの暮らしにも変化が見られてゆきます。

 

キートンが渋めのカッコ良いおじ様になっていたり、相変わらずな人々もいたり…

愛すべきあの人々に再び会う事ができます(^ ^)

まとめ

前作のファンにはたまらない内容です!

 

全1巻で無理なく収められた作品ですので、よくある名作の続編を無理やり作っちゃった!という物ではないので、前作のファンの方は安心してお読みください!

こんな人にオススメ

前作のファンの方

浦沢先生のファンの方

考古学に興味のある方

 

救いが無くとも、美しい物語「テスカトリポカ」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

 

出張と出張の狭間で、久しぶりにのんびりとした時間を過ごしています!

時間ができたので、ずっと読みたかったけど長編で手を出しにくかった作品を読破しましたので、ご紹介させていただきます!

2021年の直木賞受賞作になります☆

「テスカトリポカ」 佐藤究(著) KADOKAWA

あらすじ

メキシコのトップに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織に襲撃され兄弟を失い、インドネシアジャカルタに潜伏する。

 

日本人の臓器ブローカーと出会ったカサソラは、新たな臓器ビジネスを実現させるために、日本の川崎に向かう。

カサソラが日本へやってきた事によって、それぞれの運命が交差する…

直木賞&山本周五郎賞W受賞!

大きな賞を立て続けに受賞した事により話題になった本作。

しかし、裏社会を描いたクライムノベルなので、気にはなっていても手を出しにくいという人も多いのではないでしょうか?

かくいう私もその一人でした。

 

本作に限らず、佐藤先生の作品は裏社会を扱う事が多く、ワルがたくさん出てきますが、そういった作品にありがちなハリウッド映画さながらな派手なドンパチで盛り上げる!みたいな事はなく、

 

クライムノベルでありながら、様々な要素が絡み合い、深い知性を感じる作品となっております。

 

本作でいうと、古代アステカ文明(タイトルもこれにちなんだ物になっています)

アステカの旧暦に則り、全五十二章で描かれる重厚な物語。

臓器ブローカーを通して描かれる医学。

様々な事情から、行き場の無い子供の問題…

 

裏社会以前に、表の社会をきちんと描かれる作家さんだなと思いました。

 

メキシコ、インドネシア、そして日本とスケールの大きい作品になっていますが、無理やり風呂敷を広げているわけではなくて、きちんとしたストーリーを紡いだ結果スケールの大きい物になった、という印象です。

まとめ

読み応えのある長編で、目の肥えた方にもオススメできる力作です!

 

外国のエピソード、古代アステカ文明の事など難しそうに思われるかも知れませんが、とても分かりやすく書かれているので、事前知識がなくとも楽しめるかと思います(^ ^)

 

佐藤先生の作品は以前取り上げたこちらの作品もオススメです!

短編集で内容も読みやすくなっていて、佐藤先生作品の入門にぴったりになっています!

chiwawatan.hatenablog.com

こんな人にオススメ

直木賞受賞の話題作を読みたい方

古代アステカ文明に興味のある方

佐藤先生のファンの方

ミステリアスな老婆と運河沿いの古アパート…「霧笛荘夜話」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

明日はワールドカップの日本代表2戦目で楽しみですね!

明日は久しぶりにおやすみの日曜日なんで、リアルタイムで観戦する予定です(๑>◡<๑)

 

サッカーまったく関係ない作品ですが、本日も良作の短編集をご紹介させていただきます☆

「霧笛荘夜話」 浅田次郎(著) KADOKAWA

あらすじ

とある港町の運河沿いにある古いアパート、霧笛荘。

部屋を借りようと訪れた者に、管理人の老婆が一つずつ部屋を案内し、そこにかつて住んでいた人の物語を語り聞かす…

 

行き場を失い霧笛荘に集った七人の人々の切ない感動の物語。

画が思い浮かぶ、切ない物語

浅田先生の作品ではマイナーな部類に入る作品かと思いますが、心に染み渡る、名作と読ぶに相応しい物語になっているかと思います!

 

運河沿いに佇む霧笛荘、ミステリアスな管理人の老婆、港町の情景…

たっぷりと画になる味な描写があるのに、どうして映像化しないんだ!?

と、勿体無い気がしてしまいます…

 

各話しっかり切ない感動があり、余韻に浸りながら老婆にいざなわれて次の部屋へ案内される……この間が最高に心地良いんです!

まとめ

浅田先生の他の作品を読んだり実写版を観て気に入った方なら楽しめるであろう、王道の浅田文学です!

 

各話、老婆の語りで物語の世界観に浸る事ができて、なんとも言えない切なく、どこかノスタルジックな感情に心が揺さぶられます。

 

浅田先生の連作短編集は、以前オススメしたこちらの作品もオススメです☆

chiwawatan.hatenablog.com

こんな人にオススメ

浅田先生のファンの方

感動的な連作短編集を読みたい方

心に染み渡る優しい物語を読みたい方