こんにちは、ちわぷ〜です!
昨年ニードル様に教えて頂いて指折り数えて待っていたドクター伊良部シリーズの新刊!17年振りの新刊だけあって万全の状態で楽しむべく、しばらく積んでおりましたが、ようやく読む事ができましたのでご紹介させて頂きます^ ^
ドクター伊良部シリーズは1話完結なので本作から読んでも全く問題ないのですが、表題作の「コメンテーター」はコロナ関連という事もあり、もしかしたら不謹慎に思ってしまう方もいらっしゃるかも知れません^^;
伊良部のキャラクターを理解していればその言動も受け入れられて、グサっとくるメッセージ性も感じる事ができるのですが、不謹慎の塊みたいなキャラですので、不謹慎系が苦手という方は、まずは下記のシリーズ一作目を読んで頂くのが良いかも知れません^ ^
「コメンテーター」 奥田英朗(著) 文藝春秋
あらすじ
テレビマンの圭介はワイドショーを担当している。
圭介とプロデューサーは、視聴率が低迷している原因は、コロナ関連の話題で起用しているコメンテーターが他局に比べて弱いからだと分析する。
圭介はプロデューサーから視聴率を爆上げする美人精神科医を捜すために、大学時代の同級生に精神科医の紹介を頼むが、何故か太った中年精神科医の伊良部が出演を快諾して…
(「コメンテーター」)
表題作含め、五つの短編を収録。
ドクター伊良部がコロナ禍に物申す!
ワイドショーなんて絶対に出ちゃいけない不謹慎の塊であるドクター伊良部(笑)
コロナ禍のリモートでも確かな存在感でした(笑)
終盤の伊良部とマユミちゃんのド直球なコメントに、奥田先生の強いメッセージを感じる作品でした。
個人的には、株のデイトレードでお金持ちになってしまった患者を描いた「うっかり億万長者」が一番好きでした!
日経平均がバブル以来の高値だと連日ニュースで取り上げられている様にタイムリーなネタで、
パソコン上のやりとりでお金持ちになっても心が満たされないデイトレーダーを治療するという大義名分で伊良部とマユミが関わってくる、
という話なのですが、
ドクター伊良部シリーズらしく面白おかしく描かれてはいますが、グサグサ突き刺さるものがあり、心動かされる作品でした☆
まとめ
17年振りのドクター伊良部シリーズの単行本で、時は経てど伊良部は変わらず。
コロナ禍に対する作家さんの強いメッセージを感じる表題作、その他コロナは関係ない作品も、笑えるだけでなく深く突き刺さる作品で、17年待った甲斐がありました!
不安定な時代なのでみんなそれぞれ悩みを抱えているかと思いますが、
私の場合は、ドクター伊良部のぶっ飛んだ言動を見ていると、もしかしたら日頃自分が感じている悩みは大した事じゃないのでは?と思えて心が軽くなる感じがするので、
今回は17年間が空いてしまいましたが、是非とも数年置きにでも新作を出して頂きたいシリーズです★
ドクター伊良部シリーズは、こちらの作品もオススメです!
こちらは直木賞受賞作になります☆
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こんな人にオススメ
ドクター伊良部シリーズのファンの方
底抜けに笑えるコメディをお探しの方
奥田先生のファンの方