こんにちは、ちわぷ〜です!
まだちょこちょこ記事がアップされる予定ですが、仕事で調べていた、
離島、カッパ が完了、
天草四郎、温泉はベースは調べ終わったので暫しの中断となり、
新たに一年前に調べていた金ぴら犬、おかげ犬(金比羅参りとお伊勢参り)が本格的に始動!
なかなか面白い文化ですので、ぜひ覗いていってください☆
「お伊勢ものがたり-親子三代道中記」 梶よう子(著) 集英社
あらすじ
わけありの武家の女三人が御師と共に伊勢参りをし、さまざまな人々と出会ってゆく!
変に気をてらっていないのに、何故だか不思議と新鮮な作品!
当ブログをずっと見てくださっている方には分かる通り、数年来この伊勢参りという文化を調べていると、大体パターン化されている事に気づきます。
なんせ、基本スタートは江戸で、東海道を旅しつつゴールは伊勢神宮、というルートが決まっていて、途中だらけない様に土地土地の名物に舌鼓を打たせつつ、エンターテイメントを入れていく、
という起承転結が完全に決まってしまっている感じ。
それをぶっ飛んだ感じで描くと、それはヤジさんキタさんになっちゃうし、よしじゃあちょっとサスペンスチックなテイストを入れよう!という作品があまりにも多く、
サスペンスと言ったって、結局は旅のグルメとかほんわか人情には勝てないのでマイルドな物になり、チグハグ。という作品があまりにも多い気がします。
気をてらった物に関してはちょっと論外。
もうそれって伊勢参りである必要性が無いし、完全に起承転結が定まった旅を覆しているものだから、支離滅裂な感じになってしまう。
伊勢参りほど創作の題材にされた旅って世界中見渡しても無いのではないでしょうか。
完全に答えの決まっているロードムービーを見る様な感覚です。
そんな中、本作は気をてらっているわけではないのに、ちょっと変わっている、という感じが良かった。
武家の女三人の伊勢参りなのですが、女性の旅として描いて差別化しようとする作品も増えており、今となってはその点は真新しくはないです。
道中のエピソードもパンチがスゴイ効いているわけではないのですが、お伊勢参りの話ってこういうのが読みたいんだよね〜という読者のニーズに応えつつ、登場人物の個性で唯一無二の旅に仕上がっている感じ。
ご隠居がかなり良い味だしている。このお方だからこそって旅になってる。
きちんと人間が書ける先生って感じでしたので、また違う作品も読んでみたいと思いました☆
まとめ
お伊勢参りの醍醐味を味わいつつ、梶先生の描くキャラクターによって唯一無二の旅に仕上がってます。
お伊勢参りを題材にした作品を読みたい、という方にはオススメできる作品でした☆
お伊勢参りを描いた作品は、以前ご紹介したこちらの作品もオススメです☆
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こんな人にオススメ
お伊勢参りに興味のある方
梶先生のファンの方