こんにちは、ちわぷ〜です!
今年から確立した週2でエッセイを読むというライフスタイルももうじきお終い。
悔いを残さない様に、気になるものは全部読もう!という事で、
俳優の山崎努さんがリア王を演じた際の長きに渡るエッセイを読んでみました☆
「俳優のノート」 山崎努(著) 文藝春秋
内容
新しくできたばかりの新国立劇場で、山崎努さんがリア王を演じた記録。
長きに渡る役作りから、本番中も色々あり、千秋楽を迎えるまで、心情を事細かに綴っている。
役者志望の方だけではなく、演劇好きだったら楽しめる!
山崎努さんといえば渋くて味のある映画俳優さんという印象でしたが、キャリアのスタートは演劇からで、演劇を定期的にやられていたという事は知りませんでした。
若かりし頃は食うや食わずの状況で、ボロボロになりながら演技を学んでおり、同級に河内桃子さんという知る人ぞ知る女優さんがいて、河内桃子さんの格好良過ぎるエピソードも綴られています。
今作は、山崎さんがリア王の公演を決めて、役作りを始めるところから綴られていて、役作りの仕方が余す事なく綴られています。
しかしこんなに苦労されていたとは、これがあの奥深い演技に繋がっていたのですね。
リア王の公演も色々あって、新しい劇場故にやってみないと分からない問題点なんかもあり、その中でこだわるところにこだわって、どうしようもないところはやるしかないんだと腹を括らざるをえない状況。
リア王メインですが、ちょこちょこと他の作品の事も出てきて、映画好きとしてはそちらも興味深かったです。
チョロっと出てきた深作欣二監督のつぶやきが非常に心に残りました。
後は、山田太一先生との台本の「…」のくだりのやり取り。
リア王の前に、こけら落としとして新国立劇場で上演された「紙屋町さくらホテル」
この作品も、だいぶ前に仕事の関係でチェックしていて、井上ひさし先生がこの作品を書くまでの記録をまとめた書籍もあって、かなり破天荒な井上先生の執筆スタイルに驚愕したのをよく覚えてましたが、書き終えた後、上演中にこんな色々な事があったとは。
紙屋町ホテルの稽古場に山崎さんが行った際のエピソードに追い込まれた俳優さんの全てが凝縮されている感じ。
いつまで経っても台本が完成しないのは井上先生にとってはポピュラー過ぎる話(笑)
他の作品のエピソードとか聞くと、さくらホテルはこけら落としな分、これでもまだスムーズにいっている方なのではとさえ思ってしまいます(笑)
ただ、役者さんは大変だったんだろうなぁ…というのがよく分かりました。
よほど追い込まれなきゃ、若い俳優さんがあの山崎努に絡んでくるなんて事は起きないはずですし。
山﨑さんが読まれた「私説・内田吐夢」も面白そう!そちらもぜひチェックしたいです。
まとめ
山崎努さんの役作りがよく分かる一冊で、俳優志望の方以外でも演劇好きの方は楽しめるかと思います!
ベテランでもこれだけ苦しむとは、役者さんって本当に大変なんだなぁと思いました。
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こんな人にオススメ
俳優の役作りに興味のある方
演劇好きの方
山崎努さんのファンの方