こんばんは、ちわぷ〜です!
時代小説といえば皆さんが思い浮かぶのは武士を主人公にしたものが多いのではないでしょうか?
本日ご紹介させて頂く時代小説の主人公は、何とお城の石垣造りの職人が主人公という、他に類の無い読み味の傑作になります!
直木賞受賞作です☆
「塞王の楯」今村翔吾(著) 集英社
あらすじ
幼い匡介は家族を失い、石垣職人の源斎に助けられ、後継者として育てられる。
匡介たち穴太衆は全ての者を守る事ができる、絶対に破られない石垣を造る事ができれば、戦が無くなると信じて技を磨く。
対して、全ての物を破壊できる最強の銃を作る事によって戦を無くそうとする国友衆。
目指すべきものは同じ両者だったが、戦いは避けては通れない。
やがて、豊臣秀吉がこの世を去り、束の間の平和は幕を閉じ、再び戦の火蓋が切って落とされようとしていた…
同じ平和な世を目指してぶつかる、最強の矛と盾
本作で対立している石垣職人の集団、穴太衆(あのうしゅう)と鉄砲職人の集団国友衆。幼い頃に戦で家族を失った双方の頭目がそれぞれの手段で戦国の世に平和をもたらそうとぶつかる物語です。
石垣職人という一風変わった目線から戦を描いているので、変わり種に思われるかも知れませんが、テーマとしては、なぜ人は争うのか?どうしたら平和な世が訪れるのか?
という普遍的なものになっていて分かりやすいです。
平和を目指し葛藤する両陣営の姿は胸に来るものがありますし、
息が詰まらない様にコメディリリーフとして大名の京極高次とその妻が登場し、二人の姿にほっこりして一息付けたりとバランスが良くて
長編ですが重苦しく感じませんでした。
まとめ
石垣職人から見た戦国の戦という目線は斬新で他に類が無いものですので、目の肥えた時代小説好きの方にもオススメです☆
石垣という城の根幹を担う物を扱った題材なので、お城マニアの方にとってはたまらない作品なのではないでしょうか?
戦国マニアでお城巡りとか大好きなちわぷ〜ですが、石垣はそこまで注目して見ていなかったので、色々と勉強になりました!
よくよく考えれば、あんな形の違う石を積み上げていくなんてスゴイ事ですよね^ ^
セリフなどの言葉遣いも分かり易くなっているので、時代小説初心者の方でも付いて来れる内容になっているかと思います☆
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こんな人にオススメ
戦国時代が好きな方
深みのある歴史小説を読みたい方
直木賞受賞の話題作を読みたい方