こんばんは、ちわぷ〜です!
「むらさきのスカートの女」に激ハマりして以来、しつこいくらいに取り上げ続けてきた今村夏子先生の作品。
本日をもちまして、一応既刊は全て取り上げた事になる様です!
記念すべきフィナーレにはあえてのデビュー作を取り上げさせて頂きます!
お察しの通り、私は好物は最後まで取っておくタイプの人間です笑笑
「こちらあみ子」今村夏子(著) 筑摩書房
あらすじ
純粋過ぎて、かえって風変わりな印象に映る少女、あみ子。
家族に囲まれ、同級生に淡い恋心を抱くが、あみ子の周囲は少しずつ歪んでゆく。
(「こちらあみ子」第26回太宰治賞受賞作)
他、短編小説「ピクニック」を収録。
後の芥川賞作家のデビュー作!太宰賞&三島賞W受賞!
表題作「こちらあみ子」は、文体は最近の作品と違い、少し硬派な印象でしたが、描かれている物語、キャラクターなどは現在の今村先生の作品の雛形とも言うべき形で、これはダブル受賞も頷ける!といった内容でした!
表題作に比べて扱いが小さいですが、同時収録されている「ピクニック」がもうメチャクチャ面白くて!
売れっ子芸人との遠距離恋愛をしている人とその職場の女性達みたいな感じの設定なのですが、このちょっと風変わりな人を主人公にするのではなく、
比較的正常な人(突き詰めると異常な人なんですけど笑)
の視点を通して描くという、今村先生流の構成の仕方が好きで好きでたまりません!
ギャグ漫画で言うところの、「ピュ〜と吹くジャガー」とかうすた京介作品的なキャラクター配置的なイメージですかね笑笑
まとめ
デビュー作にしてその後の活躍への道がはっきりと見える、ハイクオリティな作品でした!
なんとか年内に全作品を読めて良かったです!
全作通して感じたことは、今村先生って人間愛が強そう!って事ですかね^ ^
これからもきっと良い感じのキャラを描いてくださると思いますし、もしかしたら今までの路線とは違う作品も書かれるかも知れませんが、これからも新刊が出る度にチェックして一生付いていこう!と思える作家さんです☆
今村先生の作品は以前取り上げたこちらの作品もオススメです☆
こんな人にオススメ
今村先生のファンの方
芥川賞作家のデビュー作を読みたい方