ちわぷ〜の書評ブログ🐶

アラサーの物書き愛犬家の書評ブログです🐶

夏と少女とノスタルジー…「すいかの匂い」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

 

セミも鳴き始めて、すっかり夏ですね!

本日は夏を感じる事のできるタイトルの作品をご紹介いたします☆

「すいかの匂い」 江國香織(著) 新潮社 

あらすじ

9歳の夏、母の出産の間、”私”は羽村町という、東京都とは思えない田舎町の叔母さんの家に預けられた。

私は叔母の家を抜け出して、不思議な一夜を過ごす事になる…

(「すいかの匂い」)

 

夏×少女 のテーマが共通した11の短編集。

ザワザワ感のある、大人のノスタルジー

江國先生は「号泣する準備はできていた」の印象が強く、大人のラブストーリーを書かれる作家さんといった印象でしたが、夏を感じる事のできそうなタイトルの作品を見つけて、読んでみました!

 

すべての作品のテーマとして、夏×少女 という組み合わせになっており

時代的には、私が生まれる前後に書かれた作品なので、私の知らない昭和の夏が描かれているのですが、それでもどこか懐かしい、普遍的な子供の夏が描かれている様に思います。

 

しかし、懐かしく色鮮やかな夏の思い出、というよりかは、

子供の頃には確かに感じていたのに、いつの間にか全く感じなくなってしまった子供ならではの感情が各作品で描かれており、

そういった意味で、大人のノスタルジーを感じる作品となっております☆

 

個人的には、表題作と「弟」が好きでした!

「弟」の子供ならではの死への興味、圧倒的な文章力は、なかなか短編で味わう事のできないクオリティでした!

まとめ

夏と少女をテーマにした短編集で、一作あたり20ページ前後なので、時間が無い時でもちょこちょこ読める作品です!

短いページ数でも各作品ハイクオリティです^ ^

 

夏にぴったりな作品ですので、久しぶりに子供の頃の感情を味わいたくなった方は、是非読んでみてください☆

 

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こんな人にオススメ

夏を感じる小説をお探しの方

ノスタルジー感のある小説を読みたい方

江國先生のファンの方