こんにちは、ちわぷ〜です!
以前(一年半前とか)、ニードル(id:kokoko777)様にオススメして頂いたにも関わらず忙殺されて読めてなかった作品を読んでみました!
今回はニードル様にしては珍しい、時代小説です☆
「無暁の鈴」 西條奈加(著) 光文社
あらすじ
武家に生まれながら、貧しい村の寺に預けられ、坊主見習いをしている少年がいた。
その少年は、ある出来事により寺を飛び出して、”無暁”と名を変えて、ひょんな事から出会った万吉と共に旅に出る…
こんなにエモーショナルな作品を書く作家さんとは思わなかった
あらすじすら読まずに手に取った作品でしたので事前知識は全くありませんでしたが、あらすじを読んでも想像が付かなかったであろう波瀾万丈な物語で、最初から最後まで圧倒され続けました。
西條先生の作品は、直木賞を受賞した「心淋し川」がクリーンヒットで、何作か当ブログでもご紹介させて頂いておりますが、今まで読んできた作品はじんわりと心に沁み込んでくる感じの作風の印象でした。
しかし、今作は激しさと言いますか、作者の熱量がかなりある作品に思えて、こういうタイプの作家さんとは思っていなかったので新発見でした!
全体的なストーリーは、西條先生らしい感じがありつつも、「心淋し川」とは別人の様な強烈な描写。
けど、救いのない世の中で生きていて善人とも言えない人々でも、どこかで人間らしい温もりがあるのは西條先生っぽいかも。
あえてそうしてるというより、西條先生の人柄によってそういうキャラになっている様な気がして、作者の顔が見えてとても良い。
「心淋し川」と本作、別人の様なタッチでも、どっちも好き。
今作は扱っている題材が超私好み、
と言いますか、奇しくも現在仕事で触れている題材、そしてこれはまだ仕事になるか分かりませんが、非常に興味があって仕事にできる様に調べよーと思っていた題材で超タイムリー!
もう記事は書いていて、かなりストックが溜まっているんでいつ出そうかタイミングを伺っている仕事関係で読んだ書籍があるのですが、そこで何これ!?と驚いた歴史的事実について書いていて、その原点とも言える様なエピソードが本作にありました!
どんな題材かを書いてしまうとネタバレに繋がるので書きませんが、寺を出た無暁はあっと驚く展開が次々と待ち構えている!
推しキャラもいるけど書けない(笑)ハッシュタグも付けられない(笑)
それくらい、本当に想像できない数奇な運命なので、ぜひ何のネタバレも入れずに読んでみて頂きたいですね(^ ^)
展開全て面白く、1エピソード毎に感情が忙しくって、普段なら一気読みするくらいの文章量でも、勿体なくって1日1エピソードで3日間掛けて読みました^ ^
こんな壮大な作品も書かれていたとは、底知れぬ先生です…
絶望の中で生きる無暁、生きる意味ってあるのだろうかとさえ思うほど過酷な運命の人々が出てきますが、それでも読み終わった後は人生って捨てたものじゃないと思える、壮大な人生讃歌でした☆
まとめ
普段優しいタッチの西條先生ですが、本作は個人的には感情がかなり篭っている様に思いました。
西條先生のファンの方はもちろん、他の作品を読んで西條先生はちょっと合わないかな〜と思った方でも、印象がだいぶ違うので本作は気に入られるかもしれません。
かなり丁寧な説明が合間合間に入ってくるので、あまり時代背景知らないんだよな〜という方でも大丈夫!
あっと驚く展開の連続で、目の肥えた時代小説マニアも新鮮に読める!
今年は時代小説を読む機会自体は例年に比べて少なめだけど、かなりの確率で良作と出会えて何だか嬉しい(^ ^)
ニードル様、今回も面白い作品を教えてくださり、ありがとうございました☆
西條先生の作品は、以前オススメしたこちらの作品もオススメです☆
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こんな人にオススメ
西條先生のファンの方
壮大な人生讃歌を読みたい方