こんばんは、ちわぷ〜です!
人生において様々な分岐点がありますが、対照的な生き方を選んできた友人などと会うとそっちの道を選んでも良かったな〜と思う事ってありませんか?
今回は結婚し子供がいる人生を選んだ女性と、未婚で仕事に生きる事を選んだ女性という対照的な二人の人生を描いた、直木賞受賞作品をご紹介いたします☆
「対岸の彼女」角田光代(著) 文藝春秋
あらすじ
専業主婦として生きる事に疑問を持った小夜子は、仕事をする事を決意する。
幼い子供がいるという理由もあり面接に落ち続けるが、ある日の面接でたまたま同じ大学の同期でベンチャー企業の社長である葵と出会う。
マンモス校だったため学生時代はお互いの事を知らなかったが、その縁もあり葵は採用され、新規事業のハウスクリーニングに携わる様になる。
結婚し子供がいる小夜子、未婚で会社の社長として生きる葵。
対照的な二人の間には絆らしきものが芽生えてゆくが…
友情とは何か?を問いかけた第132回直木賞受賞作品
本作はダブルヒロインの作品になっており、
小夜子の視点で描いた現在の物語と、
高校生時代の葵の視点で描かれた葵と魚子(ななこ)の物語が交差して描かれてゆきます。
心理描写が丁寧で変にドラマチックに描かれているわけではなく、
心の揺らぎを繊細に描いています。
ご都合主義ではなく、登場人物一人一人の行動が腑に落ちる作品って、意外と少ないのではないか?と思います。
まとめ
人それぞれ様々な人生がありますが、その中でも特に変化の大きい、
結婚し子供がいる女性と、未婚で仕事に生きる女性。
対照的な二人の女性の人生を見事に描き切った作品です。
とても読みやすい文体で難しい事は書かれていないのですが、なかなか他の作品では出会う事のできない、若い頃に味わった名前の付け様のない感情が呼び起こされる作品でした。
ランキングに参加してみました!もしお手間じゃなければ、ポチッとして頂けますと幸いですm(_ _)m
こんな人にオススメ
話題作を読みたい方。
映画版を観て気に入った方。
「八日目の蝉」など、角田光代先生のファンの方