こんばんは、ちわぷ〜です！
本日は新撰組の斎藤一を描いた、時代小説初心者でも読みやすい作品をご紹介致します☆浅田次郎先生の作品で、文章も読みやすくなっているので構えずに読む事ができる作品です！
「一刀斎夢録」浅田次郎（著） 文藝春秋
あらすじ
剣の達人が集い、動乱の京の町で活躍した新撰組。
その中でも沖田総司と共に最強と謳われた三番隊隊長の斎藤一は、幕末を生き抜いて大正時代には東京の本郷の町で、女学生を相手に下宿屋を営んでいた。
斎藤の噂を聞きつけ通い詰めて来る青年に、斎藤は夜毎に新撰組で過ごした激動の日々を語り聞かせる…
斎藤一と市村鉄之助の数奇な運命
本作は「壬生義士伝」「輪違屋糸里」と並んで”浅田版新撰組三部作”と銘打たれた作品群のトリを飾った作品ですが、時代小説初心者の方は本作から入るのが一番入りやすいんじゃないかな〜と思います！
三作すべて主人公が違うのですが、本作の主人公は大正まで生き抜いた三番隊隊長の斎藤一が主人公で、年老いた斎藤が若かりし頃の記憶を語り伝える、という構成になってますので、俯瞰して分かりやすく整理されています！
新撰組はエピソードが豊富で全てを描こうとして人物が入り乱れて初心者の方だと分かりにくい作品もあるのですが、本作では一貫して斎藤一の目線に固定されており、
新撰組の歴史をあまり知らない方でも混乱せず読めると思います。
動乱の時代だったので、新撰組の多くも戦場に散ってしまったので、
それらの人物が主人公の作品だとそこで物語が終わってしまったり、
新撰組の歴史の中でも一部分だけを描いていて前後の歴史を知っていないと楽しめない物もあるのですが、
斎藤一は新撰組結成前から、後に新撰組を率いる近藤勇や土方らと共に過ごし、
幕末を生き抜いて西南戦争まで戦った人物なので、
本作を読んで頂ければ、一通り新撰組の歴史が分かるかと思います。
斎藤一は新撰組最強との呼び声もある人気隊士なので、入りとしては最高です！
大河ドラマでオダギリジョーさん、最近では「るろうに剣心」で江口洋介さんが演じていて、クールな剣士のイメージでファンの多い隊士です^ ^
面白い浅田先生の西南戦争の解釈
もちろん時代小説をたくさん読まれている方にもオススメで、
本作で特に面白いな〜と思ったのは、浅田先生の西南戦争の解釈でした！
年老いた斎藤が「今思えば西南戦争とはこういう戦だった」的に語っていくのですが、「なるほど！もしかしたら本当にそうだったのかも！」と膝を打つ解釈で、歴史ロマンを感じる事ができました☆
年老いた斎藤の回想という手法だからこそ成立する解釈だと思うので、
本作以外の戊辰戦争〜西南戦争の小説を読み尽くした方でも新鮮な気持ちで読めると思います！
まとめ
文庫だと上下巻になっているのですが、まとまっている作品なので長くは感じず、サクサクと読み進められると思います！
初心者の方にはまず本作を読んで頂いて、新撰組に興味を持ったら他の浅田三部作の作品や、新撰組を描いた作品に手を拡げて頂くのがオススメです^_^
本作を読んでいく内に、たぶん推し隊士ができると思いますので、今度はその隊士が主人公の作品を読んでみても良いかもですね〜^ ^
ちなみに私の推しは土方歳三で、本作でも重要な人物として描かれているのですが、束の間の里帰りのお兄さんとのエピソードにはジーンときました（泣）
土方ファンにもオススメの作品です☆
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こんな人にオススメ
時代小説初心者で分かりやすい作品をお探しの方
新撰組ファンの方
