ちわぷ〜の書評ブログ🐶

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”50歳のセカチュー”「平場の月」

 

こんばんは、ちわぷ〜です!

 

自分はどちらかといえば単行本派なのですが、人に作品をオススメする際はなるべく文庫化されてからオススメする様にしています!

文庫派の方も多いですし、その方がお求め安いですからね^ ^

 

なので、以前読んだ作品でも文庫版の発売スケジュールなんかを調べていたりします!

本日は、以前からオススメしたかった作品の文庫版が出ましたので、満を持してご紹介させていただきます☆

「平場の月」 朝倉かすみ(著) 光文社

あらすじ

50歳の青砥は、ある日偶然会った同級生から須藤の死を伝え聞く。

 

離婚して地元、埼玉に戻ってきた青砥は、検査の為に訪れた病院で、売店でパートをしている中学時代の同級生の須藤と再会する。

青砥は中学生の頃、須藤に告白し振られていた。

 

50年生き、様々な経験を積み重ねてきた二人は、少しずつ距離を縮めてゆくのだが…

 

映画化決定!朝霞界隈を知っている方だと更に楽しめる!

本作を手に取ったきっかけは、埼玉県朝霞市界隈を描いたものだという、ただそれだけが理由でした!

 

一時期、朝霞市に仕事で通っていた私にとっては懐かしくて、しかも作家さんが朝霞市在住との事で、色々懐かしい小ネタも出てきそうだし、もうそれだけで読みたくなっちゃったのですが、読んでみたらグッとくる切ない物語で、映画化も頷けるクオリティのものでした^ ^

 

ストーリー的には王道の悲恋物語なので朝霞界隈を知らなくても全く問題なく楽しめるのですが、あの辺一体の事を知っている方だとより楽しめる部分もありました!

 

アサカベーカリーとか懐かし過ぎて、いつも食べていた分厚いパンで作られたメッチャおいしいサンドイッチの事を思い出したり、あれ、この公園ってもしかしていつも仕事終わりに一休みしていたあそこの事かな?

なんて、思い出を振り返りながら読んだりしていました笑

 

まだ詳細は出ていませんが、映画化したら絶対に観に行きたい作品です☆

まとめ

インタビュー記事によると、作者の方は"50歳のセカチュー”をイメージして執筆されたそうです。

50歳という人生を積み重ねて、現実の中で身軽に動けない大人たちの等身大のラブストーリーになっていると思います。

 

須藤の設定がパートタイマーになっていたり、今の時代の現実を淡々と切り取っている部分にも好感を持ちました。

 

青砥と須藤の会話から流れる空気感が心地良く、それが最後には切なさとなってきて押し寄せてきます。

こんな人にオススメ

切ないラブストーリーを読みたい方

映画化決定の話題作を読みたい方

朝倉先生のファンの方

朝霞市界隈に思い入れのある方