こんにちは、ちわぷ〜です!
本日は初めましての作家さん!
ネットニュースで気になる作品を見つけましたので、読んでみました^ ^
一言で言って、当たりでした☆
「雨の中の涙のように」 遠田潤子(著) 光文社
あらすじ
五郎は昔は時代劇の大部屋俳優をしていた。今は引退して地元に戻っている。
ある日、アイドルグループに俳優時代に交際していた大部屋女優の娘がいる事を知り…
(「垣見五郎兵衛の握手会」)
一人のスター俳優にまつわる、8つの連作短編集。
深い人間ドラマ!今後必ずリピートするであろう作家さん!
気になる作品は多かったものの、なんとなく濃厚過ぎる気がして敬遠していて、
ネットニュースで読んだ作品が読みやすそうだったので初めて読んだ感じです!
一人のスター俳優、葉介に関わった人間の人生ドラマが描かれてゆく作品で、色々な立場の人間の目線で葉介が語られてゆき、舞台となる場所も年代も点々としていく感じなのですが、一つ一つ本当に濃厚な物語!
全部読むと葉介の人生が繋がっていく感じの構成なのですが、なかなか壮絶(T . T)
心温まるエピソードもありますが、エゴに満ちた人間が多く、人生ってしょっぱいな〜とも感じる作品ではあるのですが、なんなんでしょう、非常に突き刺さってくる…
たぶん20代の頃だと面白いとは感じなかったと思うのですが、大人になったって事なんでしょうかね^^;
タイトルもある映画のセリフにちなんだ物なんですが、アル・パチーノ作品だったり、チョイチョイ映画ネタが入ってきますので、映画好きとしてはそこも楽しめた点でした!(あんまり映画は見ないよ〜という方も、取り残される事はないので大丈夫ですよ〜^ - ^
あらすじの作品が一番最初の物語で、スター俳優葉介の絡みはそれほど多くはなくて、まさか葉介の物語になっていくとは思いもしませんでしたが、読んだ瞬間これは好きなヤツだ!と思いました☆
個人的に好きだったエピソード!
葉介の思い出の商店街の卵屋さんが主役の「だし巻きとマックィーンのアランセーター」心にグッと来ました!
葉介の少年時代を描いた釣り堀が舞台の「ひょうたん池のレッド・オクトーバー」
その入りからまさかそうなるとは!驚かされました。
動物はズルいですよ…>_<
瀬戸内海を行き来する船長が帰郷する物語「ジャックダニエルと春の船」
アル・パチーノ好きの私にはドンピシャで絵が浮かんで来て目頭が熱くなる話でした
(T . T)
別にアル・パチーノって誰?って人でも普通に感動すると思います☆
色々上げてきましたけど、要するに全部好きですね☆
まとめ
初めましてにしてドストライクな作家さんでした!やはり読まず嫌いはダメですね。
対象年齢はアラサー以上(もちろん、子供が読んだってOK!)って感じの深い人間ドラマでした^ ^
人間のエゴ、それによる物語の歪さ加減を計算して書けるって印象の作家さんで、ご都合主義じゃないところがまた良いです!
逆に無理やり歪んだ人を出してきて、物語が完全に破綻して誰も共感できない!って感じの物も多いのですが、この作家さんに関してはそれがスパイスになる様に計算されている感じがしました。
別に本作が共感しやすい作品という訳ではないのですが、読む手が止まらなかったですね〜
今年中にまた別の作品も読んでみたいと思います☆
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こんな人にオススメ
深い人間ドラマの作品を読みたい方
ご都合主義の作品が嫌いな方
遠田先生のファンの方