こんばんは、ちわぷ〜です!
今日はクリスマスイブですね!
本番は25日のはずなのに、前日の方が本番を凌ぐほど活気ある感じがして、毎年不思議な気持ちになりますが、楽しい日が2日続くんだったらそれは良い事だと思います!
しかし、賞レースでは名が残るのは頂点を取った一作のみ…
最終選考に残ったという事自体が素晴らしい事のはずなのに、その他の候補作はやがて忘れ去られてしまいます…
クリスマスイブの夜に、忘れ去られるには惜しい芥川賞候補作をご紹介いたします☆
「School girl」 九段理江(著) 文藝春秋
あらすじ
小難しい思想を掲げ、社会派Youtuberとして活動する14歳の娘。
母は娘の事がもはや理解できなくなっている。
医者から、娘を理解する為に"14才の少女になったつもりになってくれと言われた母だったが…
(「School girl」)
文學界新人賞受賞作「悪い音楽」も同時収録。
受賞作と遜色の無い、第166回候補作
本作は、「ブラックボックス」が受賞した第166回の芥川賞候補作でした。
受賞した「ブラックボックス」も素晴らしい作品だと思いますが、本作も甲乙つけ難い出来で、こちらが受賞していたとしても納得できたと思います。
個人的に芥川賞受賞作には二種類あると思うのですが、
私が激ハマり中の今村夏子先生の「むらさきのスカートの女」や、「推し、燃ゆ」などの様な、読みやすく軽い味わいながらも、どこか文学的な香りのある文章の作品。
文学的な面を全面に押し出した文章と、現代的な装置が融合された「ニムロッド」などの作品。
文学的な文章×Youtubeという現代的な装置を描いた本作は後者に該当する作品なんじゃないかと思います。
まとめ
味わい深い文章で娘のキャラも良い作品で、今後の活躍が楽しみになる様な作品でした。
母と娘というありふれたテーマでありながら、なかなか無い切り口で、文学ならではの作品だったと思います。
受賞した「ブラックボックス」も以前取り上げさせていただいているので、下記に貼らせていただきます!
候補作と受賞作を読み比べてみるのも面白いな〜と今後の読書の幅が広がりました☆
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こんな人にオススメ
受賞作の影に埋もれた候補作を発掘したい方
文学的な文章と現代的な装置の融合した作品を読みたい方
九段先生のファンの方