こんにちは、ちわぷ〜です!
本日は初めましての作家さん!
現在選考中の直木賞候補作に気になったものがありましたので読んでみました^ ^
海外を舞台にしたものですが、非常に読みやすかったです☆
「ラウリ・クースクを探して」 宮内悠介(著) 朝日新聞出版
あらすじ
1977年にエストニアに生まれたラウリ・クースクはコンピュータープログラミングの天才だった。
孤独だったラウリは同じくコンピュータープログラミングを通して切磋琢磨するライバルや友人ができるが、ソ連崩壊の足音が聞こえてきて時代に翻弄されてゆき…
時代に翻弄された若者の青春を描く傑作!
あらすじを読んで、外国もので、あまり日本人が馴染みの無い時代背景を舞台にどんな感じに書いてくるのか気になりましたが、非常に分かりやすく、時代背景全く知らない私でも楽しめました!
文章もストーリーも簡潔で、直木賞候補作になってますが、本屋大賞の候補にも選ばれるんじゃなかろうかというくらいに読みやすい!
ストーリー構成としては、ラウリ・クースク(恐らくモデルはいない)という、特に何か歴史上大きな事はしていなく、時代に翻弄された人物の伝記を書く為にジャーナリストが取材をしていて、
チョイチョイ、ジャーナリストの現在の話を挟みながら、ラウリの青春時代を描いてゆくという構成です!
フェイクドキュメンタリーというとちょっと大袈裟ですが、そんな感じのテイストかな〜と。
エストニアという国自体よく知らなかったのですが、現代ではIT系ではトップレベルの国との事。そうなった背景には、若干ソ連時代の支配が関わっている。
その国で、ラウリは少年時代からコンピュータープログラミングの才能を発揮し、少しずつ他者と触れ合っていく。
その心の交流といいますか、ラウリの胸の内の葛藤が主題になりますので、コンピュータープログラミングの知識も無くて全然大丈夫です!
激動の時代の中で周囲が変わってゆき、嫌が応にもラウリにも影響が出てきます。
それを辛辣に描いてゆく作品が多い中、少し柔らかみを持たせている印象。
それが読みやすさに繋がっていくし、後半にも生きてくる感じで好感が持てました☆
まとめ
エストニアで生まれ育った一人の男性の人生を描いた、心温まり、そして切ない気持ちになれる傑作です!
エストニア、ソ連、コンピュータープログラミングと、これでもかというくらい取っ付きにくいワードが出てきましたが、作中ではとても簡潔に分かりやすく描かれていますので、事前知識は一切不要です(^ ^)
直木賞の選考がどうなるかとても楽しみです!
まだ候補作全ては読めていないのですが、例年なら受賞するチャンスがかなりあるクオリティの作品なんじゃないかな〜と思います!
とても読みやすい文章だったので、またなにか宮内先生の本を読んでみたいと思います☆
現在選考中の直木賞候補作は、以前オススメしたこちらの作品もオススメです!
候補作を読み比べて選考委員ごっこをするのも一興です☆
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こんな人にオススメ
時に優しい気持ちに、時に切ない気持ちになる人間ドラマを読みたい方
宮内先生のファンの方