こんにちは、ちわぷ〜です!
本日は初めましての作家さん!
芥川賞作家である、小山田浩子先生の作品リストの中から評判の良いものを読んでみましたので、ご紹介させていただきます☆
「工場」 小山田浩子(著) 新潮社
あらすじ
何を作っているのかまったく分からないが、まるで街の様に広大な工場。
そこで働く事になった、一見不必要に思われる人たち…
一体ここは、なんなのだろうか?
(「工場」)
表題作含め3つの作品を収録(単行本)
初めて出会うタイプの触感!
初めてナタデココを食べた時の様な、奇妙な出会いと何とも言えない感覚にすっかり楽しませて頂きました!
文学的な様で文学的ではない、唯一無二の世界観。
これはクセになりますね!
何を作ってるのかさえ分からない工場の異質さ、世間に開けている様で閉鎖的なその空間には独自の生態系すらあり、長く働いている人はまるでマシーンの様で意思を感じない。
一人、ヤバ過ぎる人が登場してきますが、むしろその人が一番人間味を感じる(笑)
そこで働く無意味と思われる作業をしている人々を通して、働く事の意味を考えさせられる。
まるで街そのものの工場は、私たちが暮らしている街と大きな差はない。私たちもこの作品の登場人物たちと変わらないじゃないかと考えさせられる。
考えさせてはくるのだけれど、押し付ける感じではなく、あくまで小山田先生は自分の世界観で自由自在に描くだけ…
この作品で描かれる工場自体が、まるで人生の様に感じました。
何を作っているのかさえ分からず、不要に思える事を延々と繰り返し生きてゆく…
なんだかゾッとしました…
色々疑問を持ちながら工場の仕事に取り組む主人公たちだが、読み終わって感じたのはみんな何一つ成長していない(笑)同じ作業をひたすら繰り返しているだけ。
でも、なんかそれも作品のテーマな様な気がしてくる。
世界観がかなり面白い作家さんでした☆
まとめ
何を作っているのかさえ分からない巨大な工場で働く人々を描いた作品。
何とも言えない気持ちにさせられる世界観。
すっかり小山田先生の虜になりました!
今度は芥川賞を受賞した「穴」を読んでみたいと思います☆
芥川賞受賞作は、以前オススメしたこちらの作品もオススメです☆
こんな人にオススメ
独特な世界観の作品をお探しの方
小山田先生のファンの方