こんにちは、ちわぷ〜です!
仕事で最近読み漁っている天草四郎関係。
今回はベストセラーになった「信長の棺」などの加藤廣先生の作品を読んでみました!
ちょっとタイトル硬めではありますが、内容はけっこう砕けていて読みやすい作品になりますので、時代小説初心者の方にも読みやすい内容になってますよ〜☆
「秘録 島原の乱」 加藤廣(著) 新潮社
あらすじ
大坂夏の陣、豊臣秀頼は炎上する大阪城から密かに脱出し、九州へ落ち延びていた。
天草四郎には豊臣秀頼の子供説もある!
こちらとそちら、どちらの記事が先に出るか分かりませんが、ちょろっと他の記事でも書いている様に、鹿児島の方の伝承で天草四郎は豊臣秀頼の子供説があります!
その元ネタになったのが、豊臣秀頼が薩摩(鹿児島)に落ち延びた、という流行歌が当時流行った様で、後に薩摩で”天草四郎の本名は、豊臣秀綱である”という文献が出てきて、島原の乱の一揆軍の中に、豊臣家と同じ千成り瓢箪が旗印になっていた…
という話が色々と混じり、生まれた伝承の様です。
ただ、上記の状況証拠は論破しようとしたらいくらでも論破できるし、正当化しようとすればいくらでも正当化できるし、
はっきりとしたものではないのですが、こういうのが歴史のロマンだよね〜と好きな人もいるんじゃないかなと思います。
天草四郎自身色々と説があり、
千々石ミゲル(ローマに渡ったりした名の通ったキリシタン)の子であるという説に着想を得たのが、以前ご紹介した「幻日」。
豊臣秀頼が落ち延びた伝承に着想を得たのが本作になります。
もう天草四郎って本当に何者?って感じですね(笑)
歴史ロマンの塊です☆
本作が良かったのは、ぶっ飛んでいるとも思われがちな伝承をしっかりと地に足が付いた物語として描いている事。
かなりの大作になりがちな長い月日の物語をうまく構成し、256ページというこの手の作品ではかなり短めなページ数の中で、余す事なく伝えている事。
前半の秀頼の話、後半の島原の乱と振り幅もあり、その中で剣劇ものっぽいエンターテイメントもしっかりあったり、歴史ロマンも詰まっている。
しかも、歴史小説初心者でも読みやすい書き方…
とても良い仕事をされている作品でした。
まとめ
変わったアプローチで描く島原の乱。
歴史小説にすれば短めなページ数の中、歴史小説の面白さがしっかりと詰まっている作品です!
天草四郎関連の作品を色々と読んできた方でも新鮮な気持ちで読める作品かと思いますので、ぜひご検討くださ〜い☆
天草四郎関連の作品は、以前お薦めしたこちらの作品もオススメです☆
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こんな人にオススメ
天草四郎に興味のある方
豊臣秀頼落ちのび説に興味のある方
加藤先生のファンの方