こんにちは、ちわぷ〜です!
先日読んだ「おんなの女房」がとても良かったので、また蝉谷先生の作品を読んでみましたので、ご紹介させていただきます!
「おんなの女房」の記事はこちら☆
今回は文学賞三冠を達成したデビュー作になります☆
「化け者心中」 蝉谷めぐ実(著) KADOKAWA
あらすじ
時は江戸時代。芝居小屋、中村座の前読みの席に6人の役者が集まる。
一つの首がポトリと落ちるが、役者の顔ぶれは変わらず6人…
この中に、鬼が混ざっている…
ある事件がきっかけで舞台を降りた元女形と鳥屋のコンビが事件の真相を追う。
三冠じゃ足りないくらいのクオリティ!
こんな毎日本を読んでいるくせに、文学賞は芥川賞と直木賞くらいしか詳しくはないです。基本、新人の方って何らかの賞を受賞してデビューされるので、それで煽られるのですが、期待ほどじゃないって事も多く…
でも本作は三冠じゃ足りないくらいに良かったと思います!
「おんなの女房」と同じ、芝居の世界を描いた作品で、主役は常日頃から女の格好をした元女形。天下一とも言うべきところまで登り詰めたこの女形、トト様はある事がきっかけで舞台を降りる…
とてもじゃないけど好きになれる要素がないこの人に、いつの間にか感情移入してしまう…
情念が渦巻く芝居の世界。しかし、役者にとっては板の上こそが現実。
そこに立てなくなったトト様は、それでもまだ現実の世界を女として生きている…
推理ものっぽく進むも、描かれているのも深い役者の業と人の弱さ。
とても良いこってり感。
そして、何とも言えない気持ちにさせられるラスト…
文章的には、やはり後に書かれた「おんなの女房」の方が洗練されていましたが、デビュー作の時点で大器の片鱗あり。
とても良い作品でした☆
まとめ
元女形と鳥屋という異色のコンビ!
奇抜な設定だけでなく、しっかりと中身のある作品でした!
続編があるとの事ですので、そちらもすぐに読んでみたいと思います^ ^
蝉谷先生の作品は、以前ご紹介したこちらの作品もオススメです☆
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こんな人にオススメ
元女形が活躍する異色の時代小説を読みたい方
蝉谷先生のファンの方