こんにちは、ちわぷ〜です!
本日単行本発売の芥川賞候補作!
芥川賞は来週に発表が迫り、何が選ばれるか楽しみ!
毎回、発表前に一人審査員ごっごをするのが楽しみだったけど、今回はとても忙しく時間が取れなくて、読めるとしたら1冊だけ…
その中であらすじ読んだらメチャクチャ面白そうで、あまりにも気になり過ぎて、まだ単行本も出ていなかったから、私としては超珍しく掲載されていた文芸誌を購入して読んだ作品。
噛まずに読める人がいるのかってくらい、早口言葉みたいなタイトル(笑)
面白かったのでご紹介いたします☆
「いなくなくならなくならないで」 向坂くじら(著) 河出書房新社
あらすじ
高校生の頃に自殺したはずの親友から連絡があった。
二人はアパートに同居する事になるも、大学四年生の今はあの頃とは変わり…
そこにいても、もういない。時間の流れが切なくなる作品
今回は初めましての作家さん、作風も何も知りませんでしたが、あらすじが気になり過ぎて読みました!
タイプとしては、読みやすいタイプの芥川賞候補作、でもちょっぴり文学性もある。
それが頭の良さそうな文学性というわけではなく、誰しもが感じているところを表現しているところが良い。
他の作品を読んでいないので言及はできませんが、受賞の可能性ありそう!
好きなタイプの作品でした^ ^
どんな入り?亡くなった親友と同居ってどういう事?
と気になりつつ読むも、なるほどそういう事かぁと…
このテーマは、本好きの友達ととても話したくなる感じ。
もし芥川賞受賞して、うわぁ〜と流行ったら、カフェとかで感想とか考察を言い合いたい感じ。
これは、私的解釈では切なすぎる感じ…
何かの作品で、死ぬこととは、忘れられること。みたいなフレーズを読んで、ふむふむなるほどとなった記憶ありますが、
亡くなったはずの親友との再会の今作でも、それとはまた別の角度で考えさせられましたね。
ネタバレ避けて、さらに私が勝手に作品を解釈した部分も含まれるので、うまく言えませんが、
生きてるだけで、死んでいないと言えるのだろうか?…みたいな事を感じました。
合間合間に、かつて二人が綴った交換日記が入ってくるのですが、それがもうメチャクチャ効いてくる感じ。変に感傷を煽ってこない分、この日記の破壊力がマシマシになっている気がする。
たぶん二人の思い出がーみたいな感じで、変に感傷を煽ってこられたら、その瞬間他人事になっちゃって共感できない作品になっていたと思う。絶妙なバランス感覚。
これも新しい発見。
高校時代の仲間と久しぶりに再会してしばらく一緒に仕事していた私にとって、超タイムリーな作品。
こういうテーマの作品って、社会人になってからかつての親友と再会するみたいな構成が多いですが、大学四年生という設定にしているところもセンスが良い。
社会人よりも学生の方が時の無常感がより際立っている気がする。
できれば、続編で中年くらいになった主人公が大学四年生のこの日々を回想するみたいな話も書いてほしいなぁ。
まとめ
来週発表の芥川賞候補作で、文学性が含まれるも読みやすい部類の芥川賞関連作です。
他のを読めていないので比較はできませんが、今作が芥川賞受賞してもまったく驚かないレベルのクオリティの作品です。
最近、かつての仲間と再会した方にはグサっとくるかも。
物語の入りから引きつけられた作品でした☆
芥川賞関連作は、以前ご紹介したこちらの作品もオススメです☆
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こんな人にオススメ
最近、かつての友達と再会した方
向坂先生のファンの方