こんにちは、ちわぷ〜です!
仕事関係の年賀状書きを終了しました!年賀状を省く流れに世間は動いているので年々減ってきてはいますが、これをやるとやはり年末だな〜って思いますね^ ^
この間読んだ作品が面白かったので、また遠田先生の作品を読んでみました☆
「アンチェルの蝶」 遠田潤子(著) 光文社
あらすじ
大阪の港区。居酒屋を経営している藤太の元に25年振りに友人の秋雄が少女を連れて現れて、その少女ほづみを預かってくれと言い残し姿をくらませる。
ほづみの母は藤太の幼馴染のいづみで…
胸をかきむしられるかの様な切なさのミステリー
舞台となるのはUSJとかが近い、大阪の港町です。
天保山が作中に出てきたりします。
けっこうジャンル分けが難しい感じの作品で、とりあえず謎が多く散りばめられているのでミステリーに分類しようかと思います。
でも謎解きというよりは、人間ドラマを見せる類の作品です。
熱量が半端ない作品でした!
無骨な居酒屋店主の元にやってくる幼馴染の娘、ほづみとのほっこりするやり取りの数々!この感じどこかで見たな〜と思ったら、以前ご紹介した木内一裕先生の「アウト&アウト」の元反社会勢力出の探偵と少女の絡みでした!
無骨な男×少女の心温まるエピソードはやっぱり良いですね〜!黄金の組み合わせです(^ ^)
本作の構成としては、現代と過去を行き来する様な形で、藤太とほづみの現代のパートと藤太の中学時代の青春とそして◯○…
といった感じで、少しずつ作品の全貌が明かされてゆく感じです。
まず注意点として、けっこう後味が悪い物語である点(それが切なさに繋がってゆくのですが)
そして、ミステリーとしてはちょっと力技なので、その辺りを許容できるかどうか?
で評価が大きく分かれる作品になるかと思います。
種を明かされてしまうと至って単純な物語に感じてしまうのも否めず、ここまで引っ張ったんだから、ちゃんと謎解きも着地させて欲しい!という方にとっては拍子抜けしてしまうかも知れません。
でも、そういう部分もあるにせよ、後半の熱量はかなりスゴかったです!
個人的な感想は、
後味悪い点に関しては、無骨な店主と少女の絡みが良すぎたので問題ナシ、
ミステリー力技な所に関しても、後半かなり感情が揺さぶられる感じですし、本格ミステリーを読むつもりで手に取ったわけではないので全然問題ナシって感じでした!
遠田先生はまだ2冊目でそこまで細かく存じ上げてるわけではないのですが、本作はかなり初期に書かれた作品みたいです。
後半から漂ってきたあの燃え上がる様な熱量は、初期作ならではの部分もあるかと思いますので、遠田先生のファンの方は一見の価値ありかと思います☆
まとめ
かなりの熱量のこもった人間ドラマです。
無骨な男×少女のほっこりする感じが好きな方に特にオススメな作品です!
ただ、後味の悪いエピソードが物語の中心にありますので、
それを許容できる方、それとミステリーというより人間ドラマを楽しむ作品であるという点をご留意いただければと思います。
まだ二作しか読んでませんが、遠田先生の濃い人間ドラマは好きなので、年末年始にまたなにか読みたいな〜と思っております☆
遠田先生の作品は、以前オススメしたこちらの作品もオススメです!
男女問わず読みやすい感じの作品でした☆
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こんな人にオススメ
無骨な男と少女のほっこりするやりとりを見たい方
遠田先生のファンの方