ちわぷ〜の書評ブログ🐶

アラサーの物書き愛犬家の書評ブログです🐶

今秋公開、横浜流星主演映画 原作『線は、僕を描く』

 

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

今年の秋に横浜流星さん主演で映画化される「線は、僕を描く」をご紹介いたします*

知られざる水墨画の世界を描いた本作。映画の予習にもいかがでしょうか?

「線は、僕を描く」砥上裕將(著)講談社

あらすじ

家族を失い、ひとりぼっちになってしまった大学生の霜介。ある日、バイト先で変わった老人に気に入られてしまい、なぜか一方的に弟子にされてしまう。

その老人は水墨画の巨匠だった…

まったくの素人で、困惑する霜介だったが、少しずつ水墨画の世界に魅了されてゆき、水墨画を通して人と出会う事で、霜介の閉ざされていた心も開かれてゆく…

第59回メフィスト賞受賞作 今秋に映画化されます。

水墨画という題材がおもしろいな〜と思いました。日本史の授業か何かで軽く勉強した様な記憶はあるのですが、大抵の人の知識もその程度で、なかなか知られざる世界ですよね^ ^

そんな方でも主人公と同じ目線で水墨画を知っていけるので、取り残されてしまうという事はありませんのでご安心ください!

 

水墨画家を取り巻く現実だったりも知れて、水墨画に今まで興味すら持たなかった、ちわぷ〜ですが、今後近くで展覧会などあれば見に行って微力ながらも水墨画の発展にお力添えできればなぁ〜と思いました!

 

映画版で主人公達がどんな画を描くのか、密かな秋の楽しみです(^ ^)

まとめ

原作小説では、主人公達がどんな画を描いているのか活字から想像する楽しみがあります。

秋に映画版を観に行くという方も、まだまだ時間がありますので予習として原作を読んでみてはいかがでしょうか?

 

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こんな人におすすめ

読みやすい青春小説をお探しの方

水墨画の世界に興味がある方

横浜流星さんのファンで秋の映画版を観に行く予定の方

「ミニシアターの六人」

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

ミニシアターのあのこじんまりした雰囲気で観る映画って良いですよね〜

というわけで、今回はミニシアターにまつわるオムニバス作品をご紹介いたします✴︎

「ミニシアターの六人」小野寺史宜(著)小学館

あらすじ

銀座のミニシアターで2年前に亡くなった、知る人ぞ知る名監督、末永静男の追悼上映が行われている。21年前に公開された『夜、街の隙間』という作品が上映されており、興行的に成功した監督ではなかった為、上映期間はたったの一週間。

 

DVD化されていないこの作品は、このミニシアターに来ないと観る事ができない。

ミニシアターに集った六人の観客の物語。

銀座という街に愛着を感じる物語

銀座のミニシアターで上映されていて、『夜、街の隙間』も銀座の夜を描いた作品という設定。劇場を一歩出ると映画と同じ光景が広がっている…

銀座というと高級なイメージが付きまといますが、この作品では背伸びしない銀座の日常を描いています。

映画愛を感じる作品です

ここからはかなり余談なんですが、映画館を出ると映画で観た夜の銀座が広がっているという設定から『祇園祭』という幻の映画を思い出しました。

 

文字通り、京都でちょうど行われている祇園祭を描いた時代劇なんですが、三船敏郎高倉健志村喬など、ちょっとした役にもスターが起用されている大河ドラマ顔負けのオールスター映画です!

しかし、諸般の事情によりDVD化されておらず、祇園祭の時期にだけ、京都文化博物館で上映されるという大変レアな作品です!

 

実は、ちわぷ〜はこれがどうしても観たくて、新幹線に乗って京都まで観に行った事があります(笑)

上映が終わって京都の街に出ると、コンコンチキチン、コンチキチンと祇園祭が実際に行われていて感動したな〜

 

と、映画マニアっぷりを露呈してしまい、かなり脱線してしまいましたが、

映画愛が感じられる作品なので、映画が好きな方はちわぷ〜の様に楽しめるんじゃないかな〜と思いました!

こんな人にオススメ

銀座という街に特別な思い入れがある方。

ミニシアターが好きな方。

映画愛のある作品を読みたい方

ウザ過ぎるけど、どこか愛らしいダメ店長『店長がバカすぎて』

 

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

本日は、ダメダメ過ぎて思わず可愛くなってしまう店長を描いた作品をご紹介いたします*だめんず好きには必見の作品です(笑)

「店長がバカすぎて」早見和真(著)角川春樹事務所

あらすじ

吉祥寺の書店で契約社員として働く28歳の京子。超多忙で薄給な書店員だが、京子の店の店長は人を苛立たせる天才で、その上まったくもって使えない。

毎日、辞めてやる!と心の中で思う京子だったが、ある日、尊敬する先輩の小柳さんが辞めてしまい…

書店員の日常をコミカルに描く

作品全体を通して思わずクスっと笑ってしまう場面が多々あります。言葉選びが面白いのですが、どのキャラクターもキャラが濃くてとにかく良い!

 

特に、だめんずの店長と小柳さんのキャラがツボでした!

昔バイト先に小柳さんみたいな先輩いたな〜と懐かしくなりました。

だめんず好きは、読んでいる内に店長が可愛らしく感じてくるはずです(笑)

まとめ

作家さんの本屋さんや書店員さんへの愛を感じる作品です。今後、町の本屋さんに行くのが楽しくなりそうです。

密かに続編が出ないかな〜と期待してる作品です。

 

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こんな人にオススメ

クスっと笑える作品をお探しの方

本屋さんの裏側が知りたい方

だめんず好きな方

ある日、推しがファンを殴った…『推し、燃ゆ』

 

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

今回ご紹介する作品は、若い作家さんの感性で描かれていて、

それでいてかなりしっかりとした文学になっている、

圧巻の芥川賞受賞作をご紹介いたします*

「推し、燃ゆ」宇佐見りん(著)河出書房新社

あらすじ

ある日、子役時代から見守り続けていた推しのアイドル上野真幸が、ファンを殴ってしまう。様々な憶測が飛び交い炎上するが、女子高生のあかりは真幸の推し活動に文字通り青春の全てを捧げてしまい…

若い感性の芥川賞受賞作

芥川賞受賞当時、まだ現役大学生だったそうで驚きです。

あらすじの通り、若い読者の方でも読みやすい内容の作品ですし、

主人公のあかりの生き様がそれはもう文学的ですので、純文学好きにもおすすめできる作品です。

 

部屋に祭壇と呼ばれる推しを祭ったコーナーを作り、推しの全てが知りたいと24時間全て推しの為に生きているあかりちゃん。

アイドルという存在が自分とは縁遠いので、初めは共感できるのか心配になりながら本を開きましたが、端から見ていると推しを全力で支えている様に見えて、本当は推しに支えられているあかりちゃんの気持ちはよく分かりました。

まとめ

かつて何かに熱中した事がある人、ハマってる趣味がある人には深々と刺さる作品になってると思います。

 

みんな、何かしらの支えや楽しみがあって生きてますものね。あかりちゃんは流石にちょっと踏み込み過ぎだと思いますが(笑)

そんなあかりちゃんの文学的な生き方も魅力的な作品です。

 

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こんな人にオススメ

話題の小説を読みたい方

読みやすい純文学をお探しの方

なにかしら推しがいる方

一気読みできる小説をお探しの方

心癒される、おじいちゃんの魚料理『エミリの小さな包丁』

 

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

本日は海の日という事で、海辺の町を舞台にした小説をご紹介いたします✴︎

心温まる作品です。

「エミリの小さな包丁」森沢明夫(著)KADOKAWA

あらすじ

恋人に騙され、仕事もお金も失ったエミリは、房総半島南部の海辺の田舎町に住むおじいちゃんの家に転がり込む。

15年ぶりに再会したおじいちゃんの優しい手料理と海辺の町で出会う人々がエミリの傷ついた心を癒してゆく。

究極の飯テロ!おじいちゃんの美味しそうな魚料理

夜中に読むのは危険です(笑)とにかく、おじいちゃんが作る料理の数々がおいしそうでおいしそうでお腹が減ってきます!

サバの炊かず飯やカサゴの味噌汁など、港町ならではの魚料理の数々…

いつか食べに行きたいな〜と思います!

 

森沢さんの他の作品にちょいちょい珍しいタイプの風鈴が出てくるのですが、それを作っていたのがこのエミリのおじいちゃんなんです。

この作品を読んでから森沢さんの他の作品を読むと感慨深いものがあります。

 

素朴で生き方がカッコいいおじいちゃん。なんとなく田中泯さんを思い浮かべながら読んでました。もし映画化とかするんだったら田中泯さんに演じて欲しいな〜と密かに期待してます^^

まとめ

読むと優しい気持ちになれる森沢さんの作品。海辺の町のゆったりした時間に癒されます。

読み終えた後にこの作品の表紙の絵の意味に気づき、じんわりと優しい気持ちになりました。

こんな人にオススメ

優しい気持ちになれる小説をお探しの方

森沢さんの他の小説を読まれていて、あの風鈴を作った人の話を読みたい方

お出かけはできないけど、気分だけでも海を感じたい方

あなたの”ふるさと”はどこですか?『母の待つ里』

 

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

本日は浅田次郎先生の最新刊をご紹介いたします*

原点回帰の泣ける小説になっておりますので、オールドファンにもおすすめの内容です

「母の待つ里」浅田次郎(著)新潮社

あらすじ

上京して四十年、一度も帰ろうとしなかった故郷で温かく迎えてくれた名も知らぬ”母”

それは一流カード会社が用意した、理想の”ふるさと”だった。

そこには、お金はあるが母の愛に飢えた人々が一晩限りの”母”を求め、やってくる…

浅田次郎、原点回帰!

鉄道員」だったり、浅田先生の泣ける小説が好きな方は絶対に楽しめる内容になってます!

浅田先生は時代物だったり様々なジャンルを書かれておりますが、その中でもとりわけ人気があるのがジーンと泣ける話ではないでしょうか?

 

本作はそんな浅田先生の真骨頂とも言える、きっちり泣ける小説となっております。

 

前作、前々作と時代物が続いたので、時代物はちょっと…と間が開いていた方も多いのではないかと思います。そんな方は是非速やかに浅田先生の元へお戻りください(笑)

まとめ

カード会社が用意した故郷というユニークな設定が面白い本作。しかし、奇を衒っているわけではなく、本質的な母の愛情をしっかりと描いております。

こんな故郷だったら一泊高い料金を取られても、そりゃあ泊まりたくなっちゃうよな〜とお金持ちでもなんでもない、ちわぷ〜でも思ってしまいます。

 

コロナ禍でなかなか故郷へ帰省できない方、夏休み、お盆休みの帰省を取りやめた方、仕事が忙しくて帰れない方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方々もこの本の中の”故郷”へ帰ってみてはいかがでしょうか?

こんな人にオススメ

泣ける小説をお探しの方

なかなか帰省できていない方

鉄道員」などの浅田次郎ファンの方

名医?それとも迷医?『イン・ザ・プール』

 

こんばんは、ちわぷ〜です🐶

今日はスカッと笑える一癖も二癖もある精神科医のシリーズ小説をご紹介いたします✨

イン・ザ・プール奥田英朗(著) 文藝春秋

あらすじ

水泳中毒や携帯中毒など、一風変わった問題を抱えた患者達が伊良部一郎の精神科へやってくる。

治療らしい治療はせず、水泳中毒の患者と一緒に水泳を始めたり、ぶっとんだ言動で患者達を振り回していく伊良部。

しかし、一見するとふざけてる様にしか見えない伊良部の行動により、いつの間にか患者達の悩みは解決していく。

こんなお医者さん見たことない!

自己中で注射フェチで、他人の目は気にせず、中年太りなのになぜだか自分に自信満々で時には患者を口説いたりしちゃう…

好き勝手やった挙句にいつの間にか患者の悩みを解決してゆく伊良部先生の姿を見ていると人の目を気にする事なんてバカバカしいって思っちゃいますね(笑)

シリーズ化、メディア化されてます

伊良部シリーズとしてシリーズ化されており、直木賞受賞作「空中ブランコ

町長選挙」と続いていきます。

各作品、映像化や舞台化されていますので、どこかで目に触れた方も多いのではないでしょうか?

 

イン・ザ・プール」も映画化されているのですが、尺の都合上か5編ある内の3編のストーリーを基に構成されており、触れられていないエピソードも面白いので、映画版が楽しめた方には是非とも原作もオススメいたします!

まとめ

破天荒でとんでもない事をしているのに自信満々な伊良部先生を見ていると、人の悩みは十人十色ですが、大切な事は自分に自信を持つ事なんだなぁと学びました。

興味を持たれた方は、まずは第一作目の「イン・ザ・プール」を読んでみる事をオススメいたします!

 

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こんな人にオススメ

コメディ作品をお探しの方

映像化された物を観て、他のエピソードも読んでみたい方